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旅行記が主になると思います。

海路でアフリカ大陸(スペインーモロッコ)

どもども。えーてるです。

 

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サムネ



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ある日突然

 

アフリカに行ってみたい!!

 

と漠然と思ったんです。皆さんも思ったことありませんか?ありますよね?

そう、あるんですよ。

 

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なのでアフリカ大陸に足を踏み入れることにしたのである。社会の犬(2024年4月より新卒社会人の筆者)になるまでに一度は行っておきたいな~となった次第である。

以前、初めてヨーロッパを訪れた際は、鉄路でトルコからブルガリアへと抜けた。詳細はこちら

飛行機だと一瞬で着いてあっけない感じがしてしまうというだけで、初めて行くときは飛行機以外でなるべく行きたいなぁ、と謎の矜持があるだけではあるのだが。

他大陸と近く、訪れるのが無難そうな国として、エジプトやモロッコを考えた。今回はジブラルタル海峡を抜けて、スペインからモロッコへ抜けることを目的とした。

 

アフリカとヨーロッパを繋ぐ海路でチュニジアアルジェリアなども行けるが、今回はかなり陸と近いモロッコを選択。当時の私にはなんでかモロッコ以外の発想がなかった。陸路でエジプトもあるが、その隣国はイスラエル。ちょっとこれは現実的ではない。てなわけでスペインからモロッコへ行くことを敢行。

スペインからアフリカ大陸に渡るには様々な港がある。実はスペインはアフリカ大陸に飛地(セウタとメリリャの2都市)を持っており、そこに寄港してから陸路でモロッコ入国も考えたのだが、アフリカ大陸に上陸してなお、まだヨーロッパの国に居るというのはアフリカ大陸に上陸した感がない気がして、今回は素直にモロッコの都市に着く船に乗ることにした。

ダイレクトフェリーズ等で調べると、アルヘシラス(Algeciras)からタンジェ(Tangier)行きの船が毎時一本とそれなりの頻度で出ているのだが、行き先をよく見るとTanger Medと書かれている。これはタンジェ新港であり、市街からだいぶ離れているのだ。以下に図を記す。

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アルヘシラスから出る船は、セウタかタンジェ新港にしか着かず、新港からタンジェ市街に行くには鉄道(動いているのか定かではない)か、バスがあるらしいが、山道を1時間ほど走る様子。アルヘシラスの向かいにあるイギリスの海外領土ジブラルタルからもタンジェに行く船があるが、これも新港行き。

一方でタンジェ市街にある旧港(Tanger ville)(わかりやすい説明のため、旧港としているが、今も普通に使用されている)は、アルヘシラスより更に南に行ったタリファ(Tarifa)という街からしか船が出ていない。

ここでどうするか迷うわけだが、モロッコよりスペインの方が治安も良く(イメージ)、情報もある。よってタリファからタンジェ旧港の方を目指すとした。

運行会社のFRS(Förde Reederei Seetouristik)のページを見ると、耳寄りな情報が。

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要約すると、アルヘシラスからタリファまではバスでの無料送迎サービスがあるよとのこと。これがネット購入でも送迎バスに乗れるのか定かではなかったため、鉄道と違って船満席はまずないだろうと思い、現地で切符を購入することとした。

 

2023年の末、KIX→PEK→MADと北京乗り継ぎでマドリードへ。一泊した翌日からどうぞ。

 

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マドリードより南下

 

ロッコに行ける船はアルヘシラス(Algeciras)という街から出る。まずはそこを目指す。

 

走りながらジャパネットたかたのロゴに似てるなぁと思いながら撮ったヤツ



早朝0725アトーチャ(Atocha)発の列車。マドリードにはターミナル駅が複数あり、行く方角によって発車駅が異なるので注意。絶妙に路線網とホステルの場所が悪く、地下鉄の駅に行くもなぜかシャッターが降りていたので、結局2kmほど小走り。何分前かに改札締切とかもあるし不安だから早めに行ったが、杞憂だった。だがしかし、切符売り場は早朝で閉まっていたため、Web予約して正解。Renfeの公式サイトからポチポチして購入。印刷はせずに、pdfだけ保存していた。

アトーチャ駅は構内に植物園があるというブッ飛んだ駅

 

手荷物検査後、列車毎にホームのエスカレーター前で改札が行われており、中国の鉄道に似たものを感じた。

乗るのはAVE(新幹線的な)のグラナダ行き




AVEという高速列車に乗り、南下。この列車はグラナダ行き故、途中なんもない乗り換え駅で乗り換え。10分乗り換え予定が5分ほど延着したので乗り換え列車も遅れて発車した。その後もなんやかんや遅れ、アルヘシラス1248予定だったが着いたのは1325くらい。

途中短い3両編成に乗り換え、アルヘシラスに到着。





まずは明日乗るフェリーの切符購入と下見も兼ねて港へ。セウタ行きとタンジェ行きは頻繁に出ている。日数に余裕があればセウタからモロッコ国内に行こうと思っていたのだが、そこからの移動が面倒だと考え断念。


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切符はゲートを通り直進、奥の右側にある場所ですぐに買えた。明日の朝イチのタリファまでの無料送迎バスは、アルヘシラス港のバスターミナル(写真2枚目の左側のあたり)から出るよと言ってくれた。まあバスの先頭にFRSと掲げているようなので大丈夫だろう。0530には来てね、と券面に書かれた。あれ、ネットだとバスは0545発と書かれていたが...?とりあえず半にはつけるようにしておこう。タリファ発は0700。運賃は40€(≒6400円)

 

券面は航空券のような感じでバス送迎サービス券と2枚綴り。券面は隠すとこ多くて面倒かったので割愛。




 

ジブラルタル


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無事切符を買えたので、ジブラルタルまで軽く散歩。駅前のバスターミナルのM-120バスに乗ればOK。2.5€

国境のそばで降ろされ、徒歩でイミグレへ。

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シェンゲン圏にされる云々の話もあったようだが、パスポートコントロールはしっかりあった。ヌルッとスペインを出国しジブラルタルへ。ジブラルタル側の入出国スタンプは特になかった。

 

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市街へ赴くにはなんと空港の滑走路を渡る必要がある。信号機が赤になるともちろん飛行機が往来するわけだが、この日は飛行機の姿は見当たらず、閉まる気配はなかった。

 


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イギリスだが例外的にここでは右側通行。ナンバープレートも本土はGBだがここはGBZ。

街を軽く散策するも、クリスマスだからか店が殆ど閉まっており、郵便局から手紙を出すことはできなかった。残念。

 


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ロープウェイも動いている気配がなく、歩いて登山する気も起きず、軽く市街を散歩するだけで終了。

 


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フィッシュ&チップスだけ食べた。滑走路を歩いて戻り、バスに乗りアルヘシラスへ。

 

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中途半端な時間にフィッシュ&チップスを食べたため、あまり腹が空いておらず、ケバブ屋で軽く。インド出身だという店主と仲良くなった。安価なのにかなりボリューミーで、二郎系食べた後並に満たされてしまった。軽く追加でキャッシングでユーロ錬成をし、特にめぼしい観光スポットもないので宿へ。

 

宿わかんなさすぎ事件

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予約した宿への住所へと向かうが、ホテルの案内が一つもない。どういうことだ?と思いながらagodaに電話をかけても何もなく、予約連絡先のgmailへ連絡をすると、すぐに連絡が届いた。どうやらWhatsAppの登録をして、この番号に連絡しろとのこと。登録をするとメッセージが届く。パスポート番号とかを指定されたフォームに書くと、一見ただの家に見えた住宅の扉が開く。オートロック、個室の鍵はキーバンカーで管理されていた。事務員不在の遠隔ホテルのようだ。ストリートビュー見ても何もなかったし、実際ホテル的な掲示は一切なく、隠れ家化していた。旅人が宿探しを現地でしても、このホテルを見つけ出すことは不可能である。宿なき子になると思った~

何はともあれ一安心。翌朝は早いのでM-1の再放送でも見て徹夜するか悩んだが、読み込めなかったので素直に就寝。

 

 

0430に起床。化粧してコンタクト入れて5時過ぎに宿を出て、アルヘシラス港へ。

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0530に来いと言われたが、結局ホームページ通りの0545に出発した。余裕を持ってこのくらいに来いよ!ってやつか。フェリーのチケットを見せればOK。タリファまでの無料送迎バスに40分ほど揺られ、到着。


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イベリア半島最南端の街。外は真っ暗でやることもなく、そのままパスポートコントロールを通過、スペインを出国し船へ。車も載せられる船で、中くらいのサイズ。以前乗ったレスボス-アイワルクの船よりは大きい。詳しくはこちら


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未知なる都市、アフリカに行くということでワクワクしていた。

 


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中は食堂のような空間。カフェもあった。

7時に出航。そして間もなく、アナウンスが鳴った。

どうやら船内にパスポートコントロールがあるようで、手続きを済ませろとのこと。そういうパターンもあるのか。入管審査の人件費削減とかも兼ねてるのかな。

 

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ロッコアラビア語が主だが、元々フランスの植民地の影響か、フランス語もメジャー。アラビア語は右から左に読むため、入国カードの両側に説明が各言語でされていて感心した。


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指定された入国カードに必要事項を書き持っていくと、スタンプが押され、加えて謎の英数字が書かれた。これは宿泊の際に必要らしい?正直書かれた字が汚くて私には識別できなかった(私の字も汚いのはさておき)が、大丈夫だろうか?笑

せいぜい1時間くらいの航海な訳だが、まだ日も登っておらずやることもなく、呑気にTwitterをしていたと思う。

 


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8時すぎタンジェ港に入港。スペインとモロッコは同じタイムゾーン故、時差はない。降りたらアラビア語の標識が。うひょ〜全く分からん。モロッコアラビア語とフランス語の案内がデフォのようだ。港は多言語表記だからか、上記二つに加え英語とスペイン語の記載があった。フランス語は軽く挨拶程度はduolingoで学習した(これは企業案件ブログではない)が、英語と発音が違いすぎて難しい。アラビア語は論外。まず右から左に読む時点で違和感がすごい。そして全ての文字が同じに見えてしまう。

 


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港にパスポートコントロールのような空間はあったが、船内に切り替えたことにより今は使用されていないのだろうか?

 


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港のBank of AfricaのATMで500DH(≒7500円)ほどキャッシング。請求を見たら手数料が110円引かれていたがぼったくり両替より安いものだろう。

 


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こうして私は初めて、アフリカ大陸に降り立った。薄茶色の建物が多いと思ったが、それはメディナ(旧市街)で、大通りはそれなりの高さの建造物が多く立ち並んでいた。しかし、ヨーロッパの景色では決してなかった。通りに古くからの建物のような西洋建築は見当たらなかった。ちなみに鉄道駅までは3,4km歩けばつく。モロッコ編をブログに認めるかは未定。

 

 

いかがだっただろうか。日本国籍ならモロッコはノービザ渡航ができ、気軽にアフリカ体験ができることであろう。次回訪問時は西サハラあたりに行ってみたいものだ。

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おわり

春秋航空に捨てられ、そして拾われる話

どもども。えーてるです。

 

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サムネ




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皆さんは空き時間、何をしているだろうか?

私はツイッタラー(死語)なので、Twitter(現:𝕏)ばかり閲覧している。時は2023年、11月5日の20時半。私は海外旅行の最終日前日の最後の晩餐を、東方餃子王なるハルビンの飲食店で、呑気にTwitterを眺めながら飯を食べていた。調子乗って頼みすぎて永遠に餃子ウェーブが終わらず、苦しくもあった。

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トラブルは突然に起こる

海外にいるフォロワーの、飛行機が4時間遅れのお知らせが来た!的なツイートを見かけ「4時間は地味にダルい、可哀想~」とか思いながら、一応自分のも確認しようとGmailをなんとなく開く。私は翌日の11/6、朝10時の便でハルビンから成田に帰国する予定であった。現在は帰国前最後の晩餐中なわけで、これで運休ですとか言われることは流石にあるまい。万が一言われたとて、普通に出費嵩むしピンチだし笑えたものではない。流石にないとは思う。うん...

 

 

 

欠航のお知らせ

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な...なんだって_____‼︎

 

は????え????

最悪の事態が起こってしまった。帰国便であったハルビン発成田行きのフライトが欠航してしまっていた。思考が停止した。そんなことあるか??フォロワーの飛行機が遅れて、怖いなー、自分のも見とくかー、まあ流石に欠航なんてしてたらお笑いだけどー。と思った矢先にこれ。フラグ回収早すぎない?てか、明日のフライトなのに今そのお知らせ遅いだろ!!ちっとも笑えない状況。欠航するならもっと前から言ってくれ。日本出国の時じゃなくてまだマシかもしれないけど。どちらにしろ春秋航空許せん。まあLCCだからそういうお茶目なところがあるんですよ~では済まされない。思い返せば今日の夕方ごろ+81から不在着信が何回かあった気がする。trip.сomからの電話だったのだろうか。国外からの電話に出ると、お高い額を請求されるイメージがあるので、明日帰国してからかければいいやと思い、無視をキメていたが。実際、欠航のお知らせメールは16時ごろ届いていた。もう少し早く気付いていれば考える余地があったのだが...

あれ、てか

 


ビザ切れるんだけど!?

 


今回私はロシアに行くために、中国を経由して行き帰りをすることにした。そのため観光ビザではなく、通過ビザという有効期間が7日のみのものであった。10/23に日本から北京に入国、10/26にロシアへ出国で4日間、そして11/4に綏芬河から入国、11/6にハルビンで出国で3日間、合わせて7日間でちょうどぴったし使い倒す予定なのであったが、突然の飛行機の欠航のお知らせ。trip.сomで予約していたため、代替便の振替を試みるも、7日なら同じ便が存在して差額無料で帰れそうだったが、明日(6日)に帰れる便は5万円以上してゲンナリ。クレカで支払えるとしても、翌月請求で卒倒すること間違いなし。流石にそんな払う気は起きない。そして大学を2週間サボっているため、なんとしても7日の授業には出席したかった。仮に日が伸びることとなった場合、オーバーステイ不法滞在になりかねないので、大使館や公安に聞きに行く他ない。それは正直面倒なのと、追加でカネが発生したら嫌なので避けたかった。中国元の現ナマ殆ど持ってないし。

(後々、通過ビザダブルは7日間を2回だった?翌日から数えて7日間だから11/7まで滞在できる?などの話も耳にしたが、通過ビザの情報があまりなく、調べても確証が得られなかった)

 

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ちなみに余談だが、行きのフライトも元々10/24に飛ぶつもりであったが、2社(吉祥航空、海南航空)に欠航されている。運が無さすぎか?結局1日早い10/23に中国南方航空KIX→PKXと飛んで旅行を開始した。コイツらが欠航していなければビザの日にちギリギリで慌てる事もなかったろうに。

 

代替プラン画策

とりあえず焦って中国から日本のフライトをskyscannerで探してみると、大連→大阪というものがあった。お値段なんと12410円。昼過ぎの出発、会社は春秋航空。飛行機は直前だとめちゃくちゃ高額な印象だが、値段が変わらないことに驚いた。しかしながら、ハルビンから大連は1000kmほど離れている。他にも北京、上海あたりからも帰れる便はあるようだが、そこに行くまでに国内線の飛行機に乗るのもバカバカしい。本来かかるはずのない出費を極力出したくない。ひとまず大連→大阪はワンチャンあるな?と思い、明日の昼までに大連に間に合うか否か、人民鉄路の時刻を検索。

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するとT262という列車の、ハルビン2152→大連0752というものが良い時間にある!!現在時刻は21時に差し掛かるところ。あと1時間なら全然間に合う!決定!今日ハルビンで予約してた宿、さようなら〜!!人民鉄路の夜行列車に乗れるし、大連も少し街歩きできるし一石二鳥!!

 

てなわけで、ここからは早かった。

①大連→大阪の航空券を購入(12410円)

ハルビン→成田の航空券をキャンセル(無料)

ハルビン→大連の夜行列車の二等寝台を予約(215元≒4300円)

ハルビンで予約してた宿は直前だった故キャンセル不可、そのまま捨て。

ピンチはチャンスって感じで、慌てて代替旅程組んでる時ってアドレナリンがすごい出る気がする。キモ=オタクなので、予定決まってから数分間ずっとニチャニチャしてたしガハハとか1人で叫んでた(心の声のつもりが漏れていた)。私のプラン天才的~~!!

 

元々11/4に綏芬河から牡丹江まで移動して、深夜に牡丹江からハルビンまで夜行列車乗る気だったのだが、中露国境のロシアのイミグレを通過するのに時間かかりすぎて、結局乗れずじまいだった。このようなトラブルでまさか人民鉄路の夜行に乗れることになろうとは。そしてハルビンから大連はかつての満州鉄道。大連は時間の都合上、殆ど回れなさそうなのが残念ではあるが、本来来る予定ではなかった土地なのでお得ではある。

日本じゃ夜行列車なんてサンライズしかないし、高いからなかなか乗る機会もない。今の日本では存在しない3段寝台は、やっぱり心踊るモノ。

 

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飯を食べ終え、ハルビン駅まで地下鉄で移動、余裕を持って30分前には到着しておいた。15分前より改札開始。中国で高鉄(早いやつ)に乗るたびに、違うホームに止まっている客レ乗りたいな~と思っていたが、こんな形で叶ってしまうとは。しかも夜行。客車やらサボやら色々コソコソと写真を撮った。

 


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ホームの先端まで行き、先頭の写真もひっそりと撮った。先頭は客が来る場所ではないのだが、一応写真に関しては何も言われなかった。慌てて寝台の客車に戻る。チケットにはCoach:A2と書かれていたが、どこかわからず。5分前になるとドアを閉めるのか、とりあえず早く入れと促され、車掌に場所を確認したらどうやら「加2」という号車がA2であった。やはり外国人が乗るのは稀なのか、パスポートを見せたら驚かれた。

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客車のドア付近にはなんと灰皿があった。真新しい吸い殻もあったので、喫煙可能な様子。日本では新幹線の喫煙ルームが廃止され、列車内喫煙は禁止となったが、中国の客レではタバコが吸える。ヤニカスは中国に急げ‼︎(喫煙不可の客レもあるようだが)

 


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3段寝台の最上段が私の寝床であった。真ん中よりはマシ。通路側に壁にくっついて畳める椅子と小さなテーブルがあったので、しばらくそこを使用して軽く飲酒などをしていた。お咎めなかったから、ロシアみたいに列車内で酒を飲んではいけない的なルールは無さそう?

発車してまずはカーテンが閉められ、そこから10分ほどで消灯となった。

 

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6時18分(たまたま目覚めていた)に点灯。そして7時過ぎ、車掌が何かを叫んで寝ている客を起こそうとする。もうすぐ着くぞー的な?叫んでいるのを真似て自分で音声翻訳してみたけど「お茶を作る」としか出てこなくてサッパリわからん。中国語の発音は難しい。

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地図をみるとおや...?遅延している。大連0752の予定だが、駅に着いたと思えば金州という駅。一応この駅の近くに大連メトロの駅あるので、マジで時間がない場合はここで緊急下車していたが、大連駅の近くの中山広場というのは行ってみたい。いつ発車するかもわからないが、待つことに。8時過ぎに別の客レに先を抜かされ、その後しばらくして発車した。

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0822頃、大連北駅に差し掛かる。車両はとてもゆっくり。まさかここでも停車?遅れるし停まらんでいいぞーーと思ったら無事通過。よく見たら通過線を走ってた。

 

大連


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結果大連駅に着いたのは0840くらい。降りた途端に多くの人がホーム上で喫煙。中国らしい光景。50分ほど遅延した。フライトは1250なのでまあ大丈夫だが。可能な限り、街を散策することとした。

 

 


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駅の北口から出て、ロシア街へ。ハルビンでも時折見かけたような街の雰囲気で、中国らしくないヨーロッパ風(ロシア風?)な建築物が立ち並ぶ。ロシア土産とかも売ってたが、既に私は一昨日までロシアに居たので興味はそそられなかった。金ないし。

そこから勝利橋(日本統治時代は日本橋って名前だったらしい)を渡り、駅の南側へ。満州時代の史跡を見ようと旧大連中央郵便局の前に行くと、!!

 


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軌道があるし、なんかいる!!中国にもトラムってあったのか。メトロがあるのにトラムもあるとは。しかもこの車両は満鉄時代からの物らしくびっくり。時間はないが、嬉しい誤算。交差点をウロチョロしトラムを数本撮ってから、気になっていた中山広場へ。

 

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中山広場はロシア人が作った道路らしい。広場より10本の道が放射状に延びている。帝政ロシア時に作られた広場なようで、当時はニコライェフスカヤ広場と呼ばれていたそう。日本統治時代には広場の周辺は続々とルネッサンス様式やゴシック様式などのシンボル的な建築物が建てられ、現在は大連中山広場近代建築群とされ、中国の重要文化財的なやつに指定されている。マジでここは凄かった。圧巻。中国とはとても思えない風景。大連スゲーよ。周りには木が生い茂っていた為、各々の建物を綺麗に写真に写すことは難しかったが、中国らしくない街並みにとても惹かれた。

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それぞれの建物を、広場にあった看板の順番通りに簡単に述べる。(3は補完する。8も史跡ではない)

 

1

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中国商工銀行(旧:朝鮮銀行大連支店)

 

2

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遼沈銀行(旧:大連民政署)

 

3

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大連金融大厦

近代建築ではない。

 

4

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大連賓館(旧:大連ヤマトホテル)

改装中。

 

5

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中国商工銀行(旧:大連市役所)

 

6

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交通銀行(旧:東洋拓殖株式会社大連支店)

 

7

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中信銀行(旧:大清銀行大連支店)

 

8

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人民文化倶楽部(劇場)

元から劇場か?

 

9

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中国銀行(旧:横浜正金銀行大連支店)

 

10

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大連郵電局(旧:関東逓信局)

 

これらが円形にならんでいる空間、凄すぎではないか??大連は全然回れなかったが、このようなすごい広場に来れただけで感動した。ちなみに5と6の間の道を進むと、大連満鉄旧址陳列館(旧:満鉄本社ビル)がある。こちらは是非とも中を見学したかったのだが、Baidu mapには営業時間内と書かれているのに、扉は固く閉ざされていた。かなしい。


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この辺りで見るものも無くなったので、星海広場にでも行こうと思い地下鉄へ。せっかくなので交通カードを買おうとしたが、現金のみでデポジット30元。天津では18元だったのに割高だな。辛うじて40元ほど持っていたのでなんとかなったが、いざ券売機でチャージしようとしたら、なぜかAlipayに登録されている日本のクレカ全てでチャージが出来ず。残りの10元紙幣も券売機に弾かれまくり、少し手間取った。


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時間も迫り、最終的に券売機ローラー(全ての券売機に紙幣が入るかを試した)をして空港までの切符をなんとか現金で購入。結局交通カードを記念で購入した人になってしまった。にしても4元で空港まで行けるのはありがたい。ちなみに元々行くつもりであったハルビンの空港へは、バスしか選択肢がなく、20元と書かれていたので大連の空港の方が利便性は良い。

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中山広場から一本で行ける空港駅(機場站)、列車を待っていたら意外にも日本語のアナウンスが流れてきた。北京、天津、ハルビンのメトロでは聞かなかった(多分)ので新鮮であった。車内では日本語は流れなかった故、ホームだけっぽいが。

 


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無事に1時間15分前ほどに空港着。大連周水子国際空港、IATAコードはDLCダウンロードコンテンツみたいな名前だなと思い、わざわざ雨なのに空港の写真撮りたいからと駐車場の出口から地下鉄を出て、写真を収めチェックインカウンターへ。春秋航空とスプリングジャパンは本社が中国か東京かで似て非なる会社らしい。知らなかった。チェックインカウンターは誰も居なかった。既に皆制限エリアで待っているようで、空港に1時間前くらいにギリギリに来る客は少ないのだろうか。LCCだが、荷物の重さ確認はされなかった。もしされていたら引っ掛かっていた気がするのでラッキー。私の荷物はリュックと手提げカバン。スーツケースは機動性が落ちるので論外。


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搭乗券が無事に発券された。この便は欠航することなく、ちゃんと日本へ向かってくれるようだ。ふぅ~~

 

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中国を出国。口岸の名前は大連周水子。通過ビザで1度目の入国で4日、2度目の入国で3日、合わせて7日間、ちょうど使い倒したと思っている。(解釈が間違っている可能性アリ)

手荷物検査でいつも安価で買ったモバイルバッテリーをチェックされる。最終的には没収はされずに済むのは分かっているのだが、毎度毎度時間を取られるのが面倒。ちなみにANKERのモバブはチェックされたことがない。

 

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意外にも春秋航空は初めて乗る。スプリングジャパンにも乗ったことがない。LCCなので飲み物などは有料。せいぜい2時間程度のフライトなので、爆睡してたら着いた。定刻に飛んだはずなのに15分ほど着陸遅れたが。

結局成田ではなく、行きと同じ関空。東の人間なので帰路が少し遠いのだけダルい。とはいえ無事大使館や公安のお世話になることなく中国を出国、そして日本へ帰国することができた。


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春秋航空に前日に欠航を言い渡され、見放されたものの、春秋航空が大連→大阪という便を運行してくれていたおかげで、救われた。欠航はしたが、図らずも人民鉄路の夜行列車にも乗れたし、大連を少し観光もできた。春秋航空を憎むに憎めない結果となった。楽しかったのでヨシ!安いしまた乗ることがあるかもね(でも欠航はしないでね)

 


おわり

バスで中露国境越え

どもども。えーてるです。

 

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時は2023年11月。ロシア旅行に伴い、中国を経由してロシアに入国しため、中国ビザを取った。
せっかく中国のビザを取り、かつロシアのeビザが使える国境も増えたようなので、ロシアと中国の間の国境、中露国境を用いてロシア出国を試みた。

 

入国は飛行機で北京からイルクーツク。そこからユジノサハリンスクに飛び、1週間滞在した後、ウラジオストクに飛び、ハルビンまで陸路移動を試み、帰国する計画であった。入国のお話はこちらのブログで記した。戦争中のロシアに入国@イルクーツク - ether2klyのブログ

 

ここで、ウラジオストクからハルビンに行くまでをどうするか?という話になってくる。

 

コロナ禍前の情報では、綏芬河(スイフェンヘ)とПограничный(ポグラニチニ)との間に国際列車があったらしいが、おそらく現在は止まっている。ではバスはどうか?

下調べの段階では、ウラジオストクから琿春(ハンチュン)、綏芬河などに行くバスもあれば、ウラジオストクからポグラニチニまでバスで行き、そこからなら綏芬河に行くバスがそれなりの本数で走っているということがわかった。予約しようと思ったが、ロシア国内では他国のクレジットカードが使えないため、現地で直接買うこととした。

国境を跨ぐバスはGoogle mapはもちろんのこと、Yandex mapやtutuなどにも掲載されておらず、探すのに難航した。先人のブログの情報はどれもコロナ禍以前の話ばかりで心許ない。コロナと経済制裁を経てなお、今もそのバスが存在するのか?存在していてくれという願望半ば、なくてもなんとかなるだろうというお気楽精神半ばで行くこととした。

 

両国のビザに関しては、中国は紙ビザの通過ビザ(G)、ロシアはeビザを用いた。ロシアが最終目的地であり、現在、飛行機で日本とロシアを直接行き来することが不可能なため、中国は通過ビザとなった。ロシアのビザは、中国にパスポートを預ける期間もあった為、ビザセンターに赴かずに発給が可能で楽な電子ビザにした。ロシアeビザでは、入出国が可能な国境がやや制限されている。利用できる中露国境はいくつかあるが、その中でも第三国外国人が使うことができるのは、Благовещенск-黒河、Амурзет-萝北、そしてПограничный-綏芬河の3箇所のみ。紙ビザならどこの国境も使えるかもしれないが、情報も少ないので割愛する。


当日

ウラジオストクの1100₽(≒1700円)の安ドミで一泊して迎えた朝。前日夜更かししすぎて絶起。慌ててバスで駅へ向かう。

ウラジオストクからの長距離バスは、市街から少し北にあるバスターミナルから出ている。これは鉄道駅のそばにあったため、せっかくなので近郊列車を利用した。ウラジオストクに一路線だけ存在しているトラムも観察したかったため、Луговаяという駅から乗車。


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切符売り場も行列、列車も立ち客が出るほどには利用客が多く、そのためか車掌は検札にやってこなかった。РЖДのアプリから事前に切符は買っておいたため、問題はなかったが。


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バスターミナルはВторая Речкаという駅の目の前にあるので、そこで下車した。0836に駅に着いたが、バスは0850発車予定。なのに呑気に駅で写真を撮っていたら気づけば10分前。

 

 

突然の宣告


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駅からバスターミナル(Автовокзал)までは徒歩1分もない。駅から直進すると右手にバスターミナルが見える。入口横に時刻表も記載されていたので、乗るバスの確認。ポグラニチニ行きは525番バス。0850発と1710発の1日2本のみの運行で、逃してはならない。

 

バスターミナルに入り、0850発のПограничный(国境)行きのバスを窓口で購入の旨を伝えると、

 

Нет!(ないよ!)

 

と言われてしまった。はて??思考が停止する。

いやそれどころではなく、バスがあと数分で出てしまう。伝え方が悪かったのか?

もう一度聞くが、またお前さんかい的な顔で無いとしか言われない。

ゴリ押しでバス乗り場まで行き、飛び乗ろうという気持ちだったが、簡易的な改札が設けられており諦めた。

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電光掲示板を確認すると、Отменёнと書かれている。訳してみると、キャンセルと出てきた。どうやら本当に無さそうだ。Oh...

0850の一本後の1710発ならあるらしいが、それに乗れたとて国境に着くのは22時。陸路国境の営業時間は9-21時なので、その日のうちにロシアを出国することは不可能。予定が崩れ、さて困った。どうする家康な状況、作戦練り直しである。

 


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空いていた窓口の隣に中国の都市に行くバスの時刻が記載された中国方面専用な窓口もあったが閉まっている。赤い文字はそれぞれ琿春、綏芬河、東寧と書かれている。どれもロシアに近い中国の都市の名前である。

このПриморьеという会社、見覚えがあると思ったら、下調べで見つけたサイトだった。Расписание и маршруты автобусов в КНР — АТП "Приморье"

 

窓口の人に聞くところによると、中国に行くバスは売っていない(売り切れ?)との回答。一応0620発のウラジオストク発、綏芬河行きの国際バスに乗りたい人はこの事務所に来い!的な貼り紙の案内もあったが、この時、時刻は9時前。既に今日の運行は終了している。前日に知っておけば乗れたかもしれないが、後の祭りである。

ロシアではキャッシングやクレジットカードも切れない状況、陸路で抜けれるほどの所持金しかないため、飛行機という選択肢はありえない。国際バスの情報はあまり得られず、とりあえず国境に近づき、ヒッチハイクでもなんでもしようかと画策し、ウラジオストクから100kmほど北の位置にある、ウスリースク(Уссурийск)という街に行くバスが0940発であったので、ひとまずそれに乗車。500₽(≒850円)

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確証があったわけでは無いが、ウスリースクからなら国境や中国に行く国際バスもあるかもしれないと踏んだ。一応ウスリースク行きのRZDの列車もあったが、本数が少ないためバスを選択。値段は鉄道のほうが少し安いようだ。

 

 

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2時間ほどでウスリースクのバスターミナルに到着。ウラジオストクのバスターミナルと比べ、やや小規模。時刻は11時半。恐る恐るここからどこに行くバスがあるかを確認。

 

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売り場を見渡すと、隅っこに何やら国際線のカウンターが。しかし人は居ない。万事休すかと思いきや、張り紙を見たところ、2階左隅で販売とのことで、行ってみると...

 


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大 勝 利

 

対戦ありがとうございました。

中国方面に直接行けるバスがたくさん書かれている!!どれも朝早く出発するバスばかり。毎日運行ではないバスや、琿春、牡丹江、密山、鶏西などに行くバスもあった。これは知らなかったので驚いた。尤も、琿春行き、密山経由鶏西行きのバスで跨ぐと思われる国境ではeビザで出国ができないため、自動的に選択肢は綏芬河方面一択だが。中国方面に抜ける一番遅いバス(いわば終電?)は、1230発の綏芬河行き。お昼頃に国際バスは終了してしまうのか、危なかった。これを逃していたら今度はポグラニチニに向かうバスを探すハメになっていた。この日のうちに中国に抜けるのは難しかったかもしれない。不幸中の幸いだ。

807番、1230発の綏芬河行きのバスに乗りたい旨を伝えると、パスポートとビザの確認。中国人だと思われていたのか、日本のパスポートを見せたら驚かれたが、無事に2300₽(≒3900円)で切符を購入することができた。国際線はややお高めな設定な様子。

当初の予定であったウラジオストクからポグラニチニ行きのバスには乗れなかったが、なんとかなりそうで安堵。バスターミナル一回の売店で昼飯を調達し、喜びのモグモグタイム。日本語名のなさそうなбртуч(アルメニア料理?シャワルマに近かった)とやらを食べ、バスを待つ。


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国際バス

10分ほど前になったら、ゲートで目視チェックを済ませ、バス乗り場へ。ロシア国内で明らかに異彩を放つ中国のナンバープレートを持つバス。これが国境を跨ぐようだ。


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乗客は自分以外中国人と思われたが、途中のバス停でロシア人が1人だけ乗ってきた。

乗車券とパスポートの拝見があったのだが、日本国籍だとわかると驚かれた。そして周りの客に日本のパスポートを見せびらかす。お~!と謎に歓声が上がっていたが、恥ずかしいからやめてくれ...

ウスリースクの市街を抜けるのに30分ほど要し、何時に着くんだよと心配になったが、市街を抜けて以降はスイスイであった。

国境の街、ポグラニチニ手間のガソスタでバスが給油のため小休憩。他の人も降りて行くからガソスタ内の売店にでも買い物に行くのかと思ったら...‼︎

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お分かりいただけるだろうか。全人類草木に向かって立ちションをしていた。嫌すぎ。一斉に放尿する後ろ姿は誠に滑稽であった。乗客は男だけじゃないのよ...

 


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てかバスの給油を間近で初めて見たかもしれない。日本だと長距離バスとかは営業時間外に給油してるだろうし。タンクこんなに大きいのね。結局315Lも入ってた。дт(軽油)はリッター64₽(≒113円)だった。

 


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発車して5分経たずに再度ポグラニチニのバスターミナルで停車。この時、ロシア時間は14時半。既にウスリースクを発車してから2時間が経過している。国境に近いからか、ロシア語に紛れ中国語も散見されるようになってきた。またゾロゾロ降りて行くと思ったら今度はタバコ休憩。辺りを見渡すと、自分がウラジオストク-ポグラニチニ行きのバスに乗った後、本来乗り換えるつもりであった綏芬河行きのバスが何台か停まっていた。コロナ禍前はこの街の駅から鉄道でも国境を跨げたそうなので、運休しているのは残念であるが、現状バスでの往来は余裕そうだ。

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長期戦

ポグラニチニの市街を抜け、しばらくして地図で見る国境の、4km手前の場所で停車。多くのトラックやらバスやらが止まっており、もしや国境大行列?思えば陸路国境はビザを必要としない緩めなヨーロッパでしか超えたことがなく、混むという発想があまりなかった。せいぜい5分10分で通過できるイメージであった。


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動かなさすぎてどうなっているのかと降りてみると、何やらゲートが設けられており、順番待ちのような感じであった。せいぜい並んでいるのは数台であるように見えたが、後ろから追い抜いてなんでお前先行くねーん!的な車も見かけたので、どのくらい待つのかは定かではなかった。日常茶飯事なのか知らんが、バスの係員のおっちゃんは他のバスの職員らしき人と談笑していた。謎のひまわりの種みたいなものを食ってた。皆ハム太郎

こりゃ暫く動きそうもない雰囲気。この日は綏芬河到着後、17時過ぎに鉄道に乗って牡丹江まで行き、そこからハルビンまで夜行列車に乗るつもりであったが、どうなることだろう。ロシア時刻は15時、中国時間は13時。国境は目と鼻の先なのに、うーん。歩いて特攻出来るならいっそ歩くか悩んだが、ロシアのイミグレから中国のイミグレまで7kmほど離れており、両国間の空白地帯を歩くのは憚られる。あと4時間もあるわけで、時間に余裕を持っていた予定だったはずだったが、終わりの見えない戦い(戦いではない)にモヤモヤしていた。

 

途中、中国人のバスの乗務員にパスポートとビザの確認をされたが、第三国の外国人が国境を跨げるか調べていたのだろうか?結局国境に関してはполиция次第なので、色々聞かれても結局野暮なんだが。

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最終的にバスが動いたのは18時半(中国時間16時半)で、国境審査ゲートの入口で3時間半も待たされた。綏芬河から乗ろうとしていた列車にはもちろん間に合わないので、渋々12306のアプリから払い戻し。手数料10元(≒200円)を差し引いた分の乗車券代が返金された。日本のJRの払い戻し手数料(220円)と値段は近い。

 

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国境審査へのゲートが開き、全ての荷物を持ってイミグレエリアへ。手荷物検査の後にパスポートコントロール。バス下部の荷物置き場に大量に詰まっていたのか、なんだか異様に荷物が多い。バスの職員と思われる人間が、各中国人に一つずつ大きな荷物を持ってくれ的なことを伝えて荷物を渡していた。私も同じように荷物を持ってくれと言われたが、何か密輸でもしてるのかと勘繰り、それで無意識にヤクの運び屋になって捕まったりでもしたらごめんなので、丁重に断った。後々知ったが、中露国境では客に荷物を持たせて運ばせる「担ぎ屋貿易」という文化が存在するらしく、その一貫らしい。客に荷物を持たせて国境を跨がせて輸送することにより、本来輸送する際に発生する関税の納付を回避する目的であるようだ。しかしコロナ禍やウクライナ侵攻の件もあり、担ぎ屋の対象となる観光客も減っているようで、商人自体もバスに乗車していたと思われる。もしやバスの職員っぽかった人がその商人だったのだろうか?イミグレで並んでいた際にチラ見えしたが、夥しい量の赤い中国の入出国スタンプが数ページに亘って押されていた。やはりバスに商人も多数乗っていたのかと感じさせる。

少量で人間が物理的に運べる量ならいいのか、ひっきりなしにイミグレの通路で重たそうな大きな荷物のパス回しが繰り広げられていたが、何も言われていなかった。日常茶飯事で黙認されているのだろうか?

私の番になったが、イミグレの職員は日本人のパスポートを見て何やら表情が曇っていた。そしてどこかへ電話。のちに別の職員が複数人登場、狭いイミグレの箱の中で何やらチェックをしていた。そして案内があるまでここで待て、と英語も話せる職員に言われ、後ろに下がり荷物検査の職員側で待機。荷物検査のパソコンがチラッと見えたが、あの機械って形状まで丸見えなのね。

 

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10分後、別室送りにはならずに無事イミグレを通過、Пограничныйよりロシア出国。陸路国境は車のマーク。交通手段でマークが変わる入出国印は好き。島国である日本は空路が9割だから仕方ない。おそらく私待ちだったであろうバスの他の客は奥で待っていた。申し訳ない。

 

イミグレの建物にはПограничныйと大きく書かれていたが、外に出るや否やノータイムでバスに乗車で残念ながら写真は撮れなかった。ロシアのイミグレを出たのは1950(中国時間1750)とすっかり夜になってしまった。ここから中国のイミグレまでの空白の7kmを走る。

 

 

中国側のイミグレ

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中国側のイミグレ、綏芬河口岸に到着。入口はどうやら地下にあるようで、バスは地下へ潜った。

現金しか使えないロシアから出国した安心感と、またキャッシュレス大国に戻って来て現金が手元にない不安感もあった。

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いつものようにまずは健康チェックを...と思ったらそのエリアは通過。はて??と思ったが、調べたらどうやら10月末を以て健康チェックは廃止されたらしい。出国の際は10月だったので出国時に行っていた為、なんだか違和感があったが、面倒な手続きが一つ減ってやったね。写真はたまたま中国出国ロシア入国の時に撮ってたスクショ。

 

中国の入国審査はまあ大丈夫だろ~と思っていたが、まさかの別室送り笑。英語の出来る職員と会話。20分待たされたが、普通に大丈夫だった。流石に別室送りにされたとて追い返されるとは微塵も思っていないので、何も心配はしていない。

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無事に綏芬河口岸より中国に入国。中露国境攻略かな?

すっかり時刻は1850で自分以外のバス客が1人も居なくなってしまったなぁと思ったが、バスで待ってるのかなと思い外に出ると、あれれ~?おかしいぞ~?バスはどこだ~?止まっているバスのナンバープレートを確認するも、見当たらず。これ、

置いてかれたな??

うん。間違いない。客が待てるスペースに私が乗ってきたバスは居ないし、これは置いて行かれただろう。

タクシーの勧誘がウザすぎるのと、ボケっと来るかもわからないバスを待つ気力も無く。幸い綏芬河の市街地までは3、4kmで歩ける距離だったので、歩くことにした。

ちなみにバスターミナルは鉄道駅の横にあるため、そこまで歩くとしたら5、6kmはあると思われる。

 

まさかの徒歩


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階段を登りまずは地上へ。看板の文字にはようこそ的なことは書かれていないようだ。人が歩く筈がないであろう道なので、誰にも見つからずに動きたいところだったが、私が階段に登るのを見たのか、タクシーが口岸から追いかけて話しかけてきた。タクシー乗れよ的な事なのだろうが、中国語ワカリマセーン的なアピールをし、無視をキメてそのまま歩き続けていたら去っていった。海外のタクシーは絶対ぼったくる(偏見)なので信用していない。

 


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気温は-4°Cで震えながら歩いていたが、しばらくして歩道が登場。もう安心という感じ。

ちょこちょこ歩いて気づいたが、ロシアとの国境の街なのもあり、ポグラニチニで中国語が散見されたのと同様に、ロシア語がチラホラ見られる。標識にもロシア語記載が多い。日本でいう稚内の標識みたいなそんな感じ。お店の看板にもロシア語が見られた。

 


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40分ほど歩いて、市街に到着。国境近い街で、人口はそんなに多いわけではなく、歩いている人など殆ど見かけなかったが、しっかりと店は営業していた。

 

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百度地図で見つけた良さげな飲食店に入り、エネルギー回復。炒飯ってホント美味い。ハズレがない。

 

綏芬河の安宿


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結局この日は列車に乗れなかったので綏芬河で宿泊、翌日の朝早い列車でハルビン方面に向かうこととした。ctripで外国人も泊まれそうな宿を93元(2000円以下)で発見。都会でもないのにこんな破格で、現地行って外国人泊められないよと言われないか不安であったが、杞憂に終わった。まず入口にロシア語の記載、そして売店にもロシア語。どうやらロシア人御用達の宿なようで、ロビーでもロシア人が会話していた。

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ここの宿はデポジットを請求しない代わりに、パスポートを預けるという怖すぎる宿だったが、翌朝無事返って来たのでヨシとしよう。嫌だったけど。ドミトリーでもないのに2000円以下でアドな部屋ではあったと思う。翌朝寝坊して駅まで超ダッシュした。

 

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少し長くなってしまったが、中露国境レポート、いかがだっただろうか。ウラジオストクから中国に行くには、このルートがメジャーであろう。eビザも使えるし。綏芬河口岸でバスに置いてかれたのは想定外であったが、まあ市街まで近かったので許せる。綏芬河自体で観光はさっぱりしなかったが、中国とロシアが入り混じった街で面白いと思う。今後の旅行者の参考になれば幸いである。


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おわり

経済制裁下のロシアで便利なもの

どもども。えーてるです。

ついったはこちら

自己紹介はこちら

 

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色合いもロシアに寄せた、それっぽいサムネイル。

 

2023年11月、経済制裁が行われている上でロシアに行って、便利だと感じたものをまとめた。

 

 

経済制裁とは?

具体的に経済制裁とは、何が行われているのだろうか?

経済、貿易方面で言えば、半導体等の戦略物資のロシアへの輸出停止や、ロシア産資源の輸入の停止。他国と貿易が制限されることにより、ロシア国内でやりくりしていかなくてはならなくなる。

金融面ではロシアの個人・企業・銀行(中銀含む)の資産凍結や一部銀行の国際決済網からの排除などが挙げられる。 制裁は、ロシアの物資・戦費調達を困難にし、経済・金融面から戦争を続けることを難しくさせることを目的としている。しかしロシアもロシアで国力はあるため、これで戦争をやめざるを得ない状況になることにはならない。あくまでも戦争をやめよう、というメッセージ性が強い西側諸国の行動である。責任倫理よか、心情倫理が強い。

 

具体的な観光客が被る実害としては、やはりロシア国外で発行したクレジットカードが使えないことだろう。他にも、РЖД(ロシアの鉄道会社、日本でいうJR的な)の公式サイトがロシア国外から閲覧できないのも不便である。(こちらは経済制裁というよりかは、ロシアが独断でやっているものだが)

そして日本の場合、日本からロシアに郵便物が送れなかったり、飛行機の直行便が休止しているなど、日本国民はロシアに行きにくい状況となっている。(わざわざこのご時世に行く物好きの場合、第三国へ迂回して行く必要がある)

ちなみに、ダメ元でロシアから手紙を日本の実家宛に送ってみたのだが、面白いことにこれは届いた。郵便物に関しては日本からロシアはダメ、ロシアから日本はOKという面白い現象が起きている。どういうルートを経由して届いたのかは気になるが。

 

 

 

さて、本題に移ろう。実際にロシアを旅行し、便利に感じたものは次の通りだ。

 

SIMカード

フリー素材と見せかけて、私が自分で撮った写真。

eSIMではなく、物理的なSIMカードをおすすめする。1、2泊程度ならばeSIMでも良いかもしれないが、わざわざビザ必須のロシアに入国しておいて即刻出国する人間はあまり居ないだろう。仮にもし居たらイミグレでめちゃくちゃ怪しまれそう。

そもそも私のスマホはahamoで契約されているため、日本人がおおよそ行くとされる国ではだいたいそのまま使える。海外によく行く旅行者は、ahamoをおすすめしたい。ただし15日以上の旅行をする場合、帰国するまで海外では通信速度が128kbpsとなるため気をつけたい。

ahamoのおかげでロシアでも使えはした。しかし都市間の移動の何もない地域では、現地のSIMカードの方がahamoと比較すると電波の入りが良い。(私はそう感じた。気のせいだったらごめんなさい)

そして物理SIMの最大の利点、その国の電話番号(ロシアは+7)を所持できる。後に記すが、国内で使用できる口座を持てたり、РЖДの会員登録(Web上で切符を買えるようになる)など、何かと便利なものを使おうとする場合に電話番号を使用する機会が訪れる。なくても旅行は出来るが「あったらいいな」という感じ。小林製薬と一緒である。

 


私が購入したのは街中にある携帯キャリアのショップ。ロシア全土をカバーする携帯電話サービスのブランドは、

  • Билайн(ビーライン)
  • МегаФон(メガフォン)
  • МТС(英語だとMTS、ややこしいね)
  • Tele2

の4つが主となる。これらのいずれかでSIMを購入すると良いだろう。各社のSIMの値段比較は調査しなかったため分かりかねるが、私はМТСが混んでいため、МегафонのYota(2023年にМегафонに買収されたらしい)でYota simを購入。Yotaのロゴは棒人間が逆さになったような形をしている。35GBで350₽(≒600円)だったので安い。ロシアでは一応ahamoも使えるため、普段は寝かしているサブ端末にSIMを挿入することとした。スマホ2台持ち状態である。


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もし電話番号がわからなくても、テキトーに日本の自分の番号にかけたら分かる。電話に出なければ金は取られない。

スマホが1台の人は、既に入っているであろう日本のSIMカードと購入したものを差し替え、日本のSIMカードは大切に帰国するまで保管する必要がある。

 


Мирカード

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ミールカード。日本語で調べると大学生協のお食事カードみたいなよく分からんものが出てくるが、それではない。ロシア国内で普及している決済システムである。VISAとかmasterとかそういうヤツのロシア版。

2022年に始まってしまったロシアのウクライナ侵攻に伴い、ロシア国内では国外で発行されたクレジットカード等が使用できない。つまり、外国人旅行者は海外キャッシングやカード決済をすることができない。そこで登場するのがこのмирカード。制裁が起きたからか、外国人でも容易に作成が可能であり、殆どの店でこのカードで支払いが出来た。作成に必要なものを列挙する。

 

  • パスポート
  • ビザ(日本国籍なら入国時必須なので持っているはずだ)
  • 入出国カード(イミグレで渡されるはず)
  • +7の電話番号とスマホ
  • レギストラーツィヤ(滞在登録カード)

 

上2つは当たり前として、3つ目は入国時に渡されるはずである。仮に“渡されなかった場合”は宿泊を断られる恐れもあり、出国時に確実に面倒なことになるので絶対に聞こう。

+7の電話番号は、先に述べた、eSIMではなく物理的なSIMカードを購入するとついてくる。カードを作る際、何度かSMS認証があるため、必須である。

 

最後に関しては、ロシア国内では入国してから1週間以内に滞在登録(通称レギ)というものをする必要がある。通常、初回宿泊時にホテルが書いてくれるものだが、安いところだと書いてくれないホテルもあるらしい?書かずに1週間が経過すると、ホテルに泊めてもらえないケースもあるため、気をつけたい。

口座を作るならば、レギを入手してから作るのが良いだろう。

そしてСбербанкのアプリをインストールする必要があるため、スマホも必須。アプリで残高確認、決済履歴、送金なども出来る。


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特定の店(チェーン店とかかな)では専用のアイコンも出たりしていた。こういうちょっとしたデザインすき。

私は初日、機内泊だった為、2日目時点でレギはまだなかったが、ユジノサハリンスク市内のСбербанкですんなり作れた。登録した電話番号に決済履歴のsmsも来るし、アプリで即反映されるのでわかりやすくて便利であった。同じСбербанк同士の口座なら送金もできる。別日にВТБで作れるか試したが、レギの書かれた日数から数日が経っていた為、こちらとしては作ってあげたいが作れないと言われた。レギを書いてもらった翌日に銀行に作りに行くのが確実だろう。

 

流れとしては、まず整理券を取り、呼ばれたら「Я хочу банк карта(銀行カードほしいよ~)」的なことを言ってパスポートやら入出国カードやら諸々の書類を渡す。ロシア語での会話ができるわけではないので、翻訳を介しながらお願いした為、話せる人ならスムーズであろう。私は自分のスマホを日→露翻訳で情報を伝え、職員側には露→日翻訳にしたサブ端末を渡し、それで会話をしていた。

 

ある程度はパスポートから情報を取ってくれるため、私がやるべきことはそこまで多くない。ロシアの電話番号の入力(何度かSMS認証アリ)、スマホアプリログイン時に必要なPINコード5桁と、ATMでカードを使用する際の暗証番号4桁の登録。

 

そしてデビットカードを作るための値段についてだが、料金形態が2通りあるようで、

月額230₽(≒400円)か、一括で1890₽(≒3200円)を支払えば、今後の月額料金は免除される方式であった。

私は月額は面倒なので一括で支払った。正直今後ロシアに来ることがないのならば、月額方式にして口座から金を抜いておけば、特に料金は請求されず、1ヶ月無料で使えると思われる。その後固まるかは知らんが。(同行者は請求されなかったと言っていた)

カードは即日発行なので、外国人には非常にありがたい。



 

Yandex map

中国では百度地図というものがGoogle mapの代わりに使用されているのと同じような感じで、ロシアで地図で何かを調べる際は、このヤンデックスマップというアプリが主流、便利である。バスの乗り換え案内がとてもわかりやすい。言語は英語でも使えるのが百度地図よりも有能ポイント。またストリートビュー的なものもあり、Googleよりも更新頻度が高くて良い。


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ちなみに鉄道を調べるならYandex train(写真右)というアプリもわかりやすくて良い。アプリなのでブラウザよりも動作が軽く、ロシア国外からも閲覧が可能。

 

 

РЖДのスマホアプリ

ロシア全域の鉄道輸送を担うРЖД(RZD)。アプリにしろ、ウェブサイトにしろ、ロシア国外では全く見れないのが玉に瑕であるが、列車の情報が見やすい。また各指定席の空席状況も閲覧が可能であり、カード決済でネット購入もできる。今現在はロシア国外のクレジットカードでは決済出来ないが、мирカードがあれば決済が可能。мир万歳。

駅で近郊列車の切符を買おうにも行列...乗りたい列車に間に合わない!と言った時でも、ネットで買っておけるのは非常に便利である。有人駅から無札で乗車した場合、通常運賃にいくらか上乗せされて請求される為、ネットで事前購入できるというのはありがたい話である。


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購入したeチケットはQRコードが表示される為、それを見せればOK。どうせ殆どの乗車券はレシートなので大差ないだろう。ユジノサハリンスクからノグリキの夜行に乗った時だけ、ちゃんとした乗車券であった。

 

 

Google翻訳

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現代っ子旅行者にはこれは不可欠。英語圏以外の国では幾度となくお世話になっている。カメラで写真を撮ったものを翻訳してくれたり、現地の方に喋らせてそれを翻訳させることもできる。スマホがなかったらとてもじゃないけど海外旅行なんてできない。スマホがなかった時代の海外旅行者には尊敬の念しか抱くことができない。ロシア語ももっと勉強しないとね。

 

 

 

 

こんなものだろうか。正直Мирカードを主として話すつもりであったので、これとスマホがあれば、経済制裁下でもロシア旅行は困らないと思う。現代に於いて、スマホは必須だね。日本でもスマホなかったら生きてけないや...

 

 

おわり

戦争中のロシアに入国@イルクーツク

ワオ「じゃ、ロシア行ってくるね~」

親「え?今ロシアいくの??」

 

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どもども。えーてるです。ブログでは専ら海外旅行関連を扱っていこうと思います。

 

ついった: えーてる (@tel_cellphone) / X

初めての方:はてなブログを開設してみました - ether2klyのブログ

 

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こんなご時世に初めてのロシア。賛否があるのはもちろん承知のこと。

2023年10月末から11月頭、10日間という短い間だが、楽しめたとは思う。

 


はじめに、私は2022年2月に始まってしまったロシアのウクライナ侵攻について、一切の支持はしていない。親露ではない。かといって反露でもない。そこで暮らす人々に罪はない。

それでも、先の見えない不透明な戦争。今はやめとけと言われたとて、いつ終わるのか?いつ終わるにしても、その間私は歳を食い、社会人になり、休みも減っていく。長い休みはこの先ニートにでもならねば取ることは難しい。

 

今回のきっかけとしては、友人がロシアに行くという話だったので、それに便乗する形でロシア行きを決定。世界最大の面積を誇る国、ロシア連邦。その中でもどこに行くか?

 

その答えは樺太サハリンである。日本国固有の領土*であり、ロシアの地名を知らない人でも聞いたことがあるのではなかろうか。領土問題で度々話に聞く場所。現在はロシアが実効支配している。2019年以前は稚内からコルサコフ(大泊)までフェリーがあったのだが、採算面でか運休、からの2020年コロナ、からの2022年にロシアがウクライナ侵攻を始めてしまい、経済制裁。復活することは難しいだろう。

コロナ禍も落ち着き、いちいち陰性証明やらワクチン証明やらせんでも出国できるようになった昨今のご時世だが、経済制裁により日本からの直行便は休止のまま。しかしながら2023年10月、何故か七尾-ウラジオストクのフェリーが登場。なんで???そしてそれは変更され、小樽-ウラジオストクになっているらしい。電話予約だけらしいし、本当に運航しているのかは誰か乗って確かめてくれ!(他力本願)

空路は依然として直行便がないまま。多くのフライトは、ロシア上空を避けて運行しているまである。ではどう行くか?答えは簡単。ロシアに行く便がある国へ行き、そこから乗れば良い。

今回私が行くことを試みたルートは大雑把に以下の通り。

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関空→北京→イルクーツクユジノサハリンスクウラジオストクハルビン→成田

 


ウラジオストクハルビンだけ陸路移動。ここは調べても情報が少なく困った。コロナ禍、経済制裁を経て、今もなおその情報が正しいのか?という疑問。無事帰れるだろうかと計画段階では不安なポイントではあったが、面白そう精神(あまり世界をナメるなよ)で行くことにした。

ビザは中国の通過ビザ(2回入国)とロシアのe-visa(1回入国)を申請。前者は通過ビザ(G)のため合計7日間(解釈が違うかもしれない)、後者はシングルのみ、最大16日間しか取れないので注意されたし。それ以上滞在するなら紙ビザ。中国ビザも取る兼ね合いで、ビザセンターにパスポートを持ってかれてしまうため、ロシアは電子ビザにした。2023年8月から、使える国境が極東他一部だけだったのが全域になり、ロシア渡航のハードルも少し下がった。ご時世的に行きにくいのは確かではあるが。写真は、背景が真っ白以外は却下される。大学の校内で自撮りした写真の背景を塗りつぶしただけでもイケた。(良いのかよ)

そして記入の際、兵役訓練を受けたことはあるか?爆弾の作り方のスキルがあるか?などワケワカラン質問が何個かあるが、全部Noでオッケー。ロシアでは海外のカードは弾かれてしまう為か、決済方法はなんと中国の会社で仲介か。CNY支払い。仲介手数料だかなんだかを請求されるので7000円ほどで割高。

ちなみに中国ビザはそれを上回る10500円、5桁もするとは思わずゲンナリ。(深圳の特区旅遊ビザでは3千円くらいだったのにね)

中国ビザの写真はとても厳しく、初めはロシアビザと同様の方法で申請したが、タテ4.3mm、ヨコ3.8mmとかいう独特な証明写真を請求されるため、おとなしくカメラのキタムラに行って撮ってもらった。項目に中国ビザとあったので、独自の規格なのであろう。髪が耳にかかっておらず、前髪を避ければ多分申請は受理される。そして死ぬほど東京のビザセンターは混むくせに、平日しかやってない。予約しても申請に4時間はかかると思って臨むべし。また取りたいとは思い難い。

中国にはビザ免除のトランジットビザなるものが存在するが、中国からロシアに行く場合、ロシアが経済制裁国だからか知らんが、制限エリア内で過ごすのみでも?なんでかビザがいるらしい。最も、航空会社のカウンターの職員の機嫌次第なのかもしれないが、同行者が以前ビザを持たずにトランジット名目で行けると踏み、中国経由でロシアに行こうとしたところ、ビザの掲示を求められ、日本国内から出れずに旅行が終了したらしい(可哀想すぎる)

故に、中国ビザは取っておきたい。となると、せっかくなのでついでに中国を観光する時間も取っておきたい。

 


ロシアの経済制裁の影響で、ロシアの航空会社ではロシア国外のクレカは使えないため、旅行会社経由で予約、サイト上で検索して購入。ちなみにskyscannerにロシア発着便は出てこないので注意。日本語も対応しているTrip.comで私は取った。料金比較等をしたいのならば、日本語対応はしていないがlowcostclubあたりのサイトだと、ロシアやベラルーシ発着の航空券も検索に出てくると思われる。

 

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いざ出国

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関空→北京大興で日本出国、中国入国。愛想の悪いジジイに押されたスタンプに絶句。流石にキレそうになった。

 

以前PKXで8時間ほど待ち時間があったため、トランジットビザを取得しようとしたが、次の飛行機までの時間が短すぎるとのことで否決されてしまった。しかし今回は正当なビザがあるのでシャバ(制限エリア外)に出れた。市街までは空港線35元か、高鉄で北京西駅まで25元。気軽に乗るなら前者だ。後者は(人民鉄路に初めて乗る場合)有人窓口でしか買えなかったり面倒な点が多い。

2日あったため、テキトーに天津にも行った。一般的観光スポットを回る一般人ムーブをかました。

ちなみに中国国内のホテルは、外国人が宿泊できないホテルも多く、注意されたし。ctripあたりで予約するといいだろう。「内宾」と書かれたホテルは外国人が宿泊できない仕様になっている。

 

初日にagodaで予約した天津のホテルは、日本の電話番号でも登録できたのに、いざフロントに行ったら外国人は泊めれないと言われて、宿なき子になってしまった。慌てて探して無事宿泊できたものの、異国の地で23時に宿なしを宣告されたら焦ってしまうぞ。

 

2日目は北京市街の2千円くらいで取れたドミ。安すぎて断られないか心配だったが、宿泊客は殆ど外国人だった。

 

そして3日目。
北京大興からのs7航空イルクーツク行きは、0535発。空港にいく始発よりも早いため、空港泊確定演出。

 


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空港には主張の強そうなモニュメントがいくつかある。

PKXは制限エリア内には充電スポットがあるが、外には見当たらず。チェックイン可能な3時ごろまで仮眠をし、そこからカウンターに並んだ。中国に来た時の便と比べ、アジア人は殆どおらず、列に並んでる時もあちこちからロシア語が聞こえ、ロシアに渡航する実感が湧いてきた。

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カウンターでは予約した時のTrip.comの控えとE-Visaの左下にあるqrコードを読み取ったら出てくるページの掲示で無事搭乗券が発券された。心配な人は印刷してこよう。

制限エリアに入る前にいつもの健康チェックを申請したが、こちらの健康チェック、なんと2023年10月末を以てサ終した。これが最後だったなんて...(今後少し楽になるぜ!やったぁ!)

 


制限エリア内に入り、5時頃まで充電乞食。しかし結局発車時間の0535を過ぎても搭乗は開始されず...

 


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実際に搭乗したのは6時ごろ。OneWorldから破門されたはずなのに、ロゴ残してて笑っちゃった。アナウンス(ロシア語と英語)でもOneWorldに加盟しています的なこと言ってた。

客が皆ケチって預け荷物にしないため、座席上の荷物入れは常にパンパンで荷捌きに時間を要し、結局1時間近く遅れて発車した。

 

どうやらサンドイッチと飲み物が支給されたらしいが、終始爆睡しており記憶がない。もし寝てたら起こして的なことを言いたかったが、そんな複雑なロシア語は話せるわけもなく。


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到着直前に目覚めて眺めた景色は良かった。


0855到着予定だったが、着いたのは0955頃。沖留めからのバスでターミナル内へ。中に入ったらもう直ぐにパスポートコントロール

 


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先に番の回ってきた友人が別室送りにされ⁉️となったが、私もあえなく別室送りにされてしまった。一応出発国の国民である中国人は特にそういった仕打ちは受けていなかったが、このご時世に日本人は珍しいからだろうか?

なんやかんやでイミグレで初めて別室に通されたかもしれない。

何しに来た?宿泊先は?ルートは?初めてのロシアか?今日何食べた?好きな本は?遊びに行くならどこに行くの?(後半三つは嘘)などなど矢継ぎ早に尋問された。先に拘束されていた友人と同じ旅程だと伝えると、そこまで多くは問われなかったが、宿泊先控え等がないと最悪某ハワイ出稼ぎ女性のように入国拒否されてしまった恐れがある。ひええ。

入出国カード(宿泊先などでの滞在登録や、出国時に必要らしい)を添えてもらい、何故か一番最初のページにピンク色の入国印が押された。紙のビザの場合、そこに入国印が押されるらしい。

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その後軽い荷物チェックと財布の中の現金を確認され、これにてロシア入国。ひとまず安堵。

 


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古めな水色のイルクーツク国際空港。隣にある国内線は新しく綺麗。この空港は市街と密接であり、過去数回着陸事故が起こっているほど、着陸がロシア国内でも難しいそうで。何事もなくて良かった。市街地までの路線図を見ていたが、ロシア語、英語の他に中国語があるのが意外だった。一応隣国だし割と来る人もいるのだろうか?確かに、空港にも中国語の掲示があった。

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市街まで行くには4番バスが良いらしく、トロリーバス待ちをしていたら、полицияと書かれた男に挟まれて歩く男性の姿が。その手元には_____手錠!?何かで捕まって絶賛連行中と言ったところか?ロシア恐ろしや。


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トロリーバス到着。本数はそれなりにある。4番でなくとも市街には行けたりする(480とか)触覚のように電線に架線がくっついている。バスの正面にはイルクーツク市章の、バブルという架空の生物が描かれている。

市街まで25₽≒40円で日本と比べだいぶ安価。

既にルーブルを持っていた友人に建て替えてもらった。多分1人だったらテキトーな銀行まで歩いていたかもしれない。空港の悪レートで両替は嫌。

 


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市内のСбербанк(ズベルバンク)に来たが、当時のレートが1USD=93RUBのところ、85.9RUBで交換することになった。後から判明したが、ズベルやВТБなど大手銀行はあまりレートが良く無いらしく、Итуруп банк(直訳:択捉銀行)などの会社だとレート通りだとか。

空港での両替は回避したものの、まだまだ旅行初心者ムーブをかましてしまった。次回行く時は覚えとこう。

 

 

バイカル湖

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イルクーツクからバイカル湖のそば一時間に一本ほどマルシュ(ミニバス)が出ているので、それに乗車。200₽(≒350円)で済んだ

1時間ちょい乗って到着。めちゃくちゃ速度出す(130km/h)割に道路の線形が良くないため、めっちゃガタガタ揺れて酔った。

 

バイカル湖の畔にある小さな街、Листвянка(リストヴャンカ)


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日本にはない発音でなかなか言いにくい。

行き止まりの集落で、端には海を臨める観覧車がある。小腹が空いていたので、何やら賑わいのある露店のそばのカフェで遅めの昼。ケバブとチェブレキという物を食べた。クソデカ餃子の皮にハンバーグが入っているような感じ。

 


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少し歩き、この地に眠る日本人墓地へ。近年再建されたようで、綺麗なのだが、細長い墓にカタカナで名が刻まれており、なんとも違和感が凄かった。また不自然な苗字もあり、翻訳をミスったと思われる名前もいくつか。

この集落の対岸に駅があり、湖岸鉄道が走っているらしいのだが、飛行機の時間に間に合わないためパス。今回の目的は樺太のため致し方なし。

 

近くのバス停からイルクーツクに戻り、市街をうろつくことに。


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バスが主流ではあるが、トラムもある。金沢通り(Улица Канадзавы)という名前の通りがあるとのことで、それを見に行った。鈴鹿市との交流?記念碑も置かれていた。

 


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通り沿いにあるお店で夕餉。ボルシチを食べようとしたが、生憎売り切れだった。代わりにАзуというウズベク?料理を食べ、その他はバブルの像やらを見物した。

 


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ロシア国内は経済制裁の影響で、コカコーラやスプライトなど、国際的に有名なブランドが多く撤退している。そのため、それらを補完する形でパチモン会社(失礼)がコーラやスプライト紛いのものを販売している。しかしなぜか、subwayだけは本家のまま生き存えていた。フランチャイズだから関係ない的なヤツだろうか。

 

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バスに乗り空港へ戻る。樺太ユジノサハリンスク行きのフライトは1時発で、この日も宿に泊まれず充電が心配であったが、コンセントを発見、めちゃくちゃタコ足配線してモバブを充電した。多分引かれてた。

s7航空はアプリでオンラインチェックインができる(国内線はできた)ため、それでチェックインしたのちにカウンターでチェックインをし、搭乗券だけ発券、飛行機に乗る際にはオンラインチェックインの画面を見せれば、航空券の券面を破られずに丸ごとお持ち帰りすることができる。(オタクって感じだけど)

 

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0時ごろに保安検査場を通過、半にはもう搭乗だった。日本から北京、イルクーツクと乗り継いで漸く、樺太に足を運ぶこととなった...実質3次離島やでこんなん...

 

長くなり過ぎたので、今回はこのくらいとする。別ブログで、戦争中のロシアで便利な旅行アイテム的なのを軽く紹介したいと思う。

 

それではまた、ネットの海のどこかでお会いしましょう。

 

ギリシャから船でトルコに抜けたい!!後編

どもども。えーてるです。今回は9月上旬、ギリシャからトルコに抜けるお話の後編。前編を見てない方は先にそちらを見ていただきたい。(ネタバレになっちゃうからね!)

 

前編:

ギリシャから船でトルコへ抜けたい!!前編 - ether2klyのブログ

 

普段は日本国内で郵便局巡りをしてるけど、最近は海外にお熱です。今後とも海外旅行記が続くと思われます。

 

ついった:@tel_cellphone

自己紹介ブログ:はてなブログを開設してみました - ether2klyのブログ

 

 

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前回のあらすじ

 

切符売り場の職員に言われた衝撃的な言葉、それは

 

The ship won't leave today.

 

今日は船が出ない、とのお知らせであった。状況を受け入れ難く、更に言及すると、どうやら波が高い(時化?)らしく欠航とのこと。明日は運行すると思うとは言われたが、いやいやいや...


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時は2023年9月10日、時刻は18時半。乗る予定だった20時発のレスボス島(ミティリニ)行きのフェリーが欠航。そして9月12日にイスタンブールからのフライトで帰国予定。さてどうする家康。

宣告を受けてから少し経ち、残念ながらエーゲ海を航行する夜行フェリーには乗れないという事実を受け入れた。そして全額クレカに返金対応をされた。普通に楽しみだったので悔しい。

そして何より、代替策を考えねばならない。

代替策が何個か思い浮かんだが、箇条書きにしてみよう。

 

 

主な選択肢は3つに絞られた。まずは一つ目。これは理論上余裕ではあるだろうが、前日の航空券など割高であろう。お財布が劇場版名探偵コナン天国へのカウントダウンを迎えてしまう。

次に二つ目。これは一番安くいける手法ではあるが、16時間バスに乗車という苦行。けつわれ確定。

最後に三つ目、元々行く予定だったレスボス島に飛び、事前に予約済の国際フェリーと夜行バスをそのまま活かす帰り方。値段は一つ目と三つ目の中間くらいであろう。

 

正直、二つ目と三つ目でかなり悩んだ。ブログではまだ書いてはいないが(いつかは書く)200€ほど私はこの旅行で盗まれており、これ以上金を使いたくないというのがあった。

バスで移動となった場合、既に元々予約していた船もバスも乗る30時間を切っていたため、返金もされずに切るという形になり、それもそれで歯痒かった。

結局、私は船で国境を跨ぎたいという当初の目的を捨てきれなかった。レスボス島(ミティリニ)までの飛行機が取れるか確証がないので、とりあえずアテネ地下鉄に乗り、アテネの長距離バスが出るターミナル方面の駅を目指しながらも、スマホと格闘。何度かカードが弾かれキレそうになりながらも、航空券を確保できた。GQ302便、ATH1340→MJT1440、96€(≒15000円)。その後の交通手段は予約済みなので、まあ許せる値段かなと妥協した。離島も行けるし、国際フェリーも乗れるし、バス16時間けつわれ確定演出よりは良い選択だったと言える。


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図らずもアテネにもう一泊することが確定し、昨夜泊まったのと同じZeus Hostelというカッコいい名前のドミに宿泊。13.5€(≒2100円)

 

翌日

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アテネ市内はパルテノン神殿やら有名どころは昨日観光していたため、適当に市街をぶらつきながら郵便局から日本に手紙を送るなどした。送るにあたり本屋や文房具屋ローラーをしたのだが、絵はがきは見つからず。結局売っていた封筒で妥協した。

 


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一昨日アテネ空港から入国した際はメトロで市街まで行ったが、今日はギリシャ国鉄経由で行ってみた。車両はシーメンス製の綺麗なヤツ。デジロとか言ったかな?違ったらすまん。

 


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40分ほど揺られ、空港着。思えば同じホームから異なる会社の列車が出ていたのね。例えるならりんくうタウン駅みたいな感じ。

やはり空港に鉄道が直結しているところは楽でいいね、タクシーの勧誘もウザくないし、何よりわかりやすい。

 


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アテネ国際空港の案内には知らない行き先がいっぱい。国内外混在しているため見にくいが、私が乗るやつは一番右下のMitilini行き。やはり一番多いのはエーゲ航空(Aegean airline)かな。

昼を食わずに早めに来てしまったため、飲食店が食べないかい?と匂いで誘ってくる。しかしながらヨーロッパの空港の物価は頭がおかしいほどに高い。500mlペットボトルが500円するレベルには高い。グッと堪えた。

 


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かなり余裕を持って乗り場でスタンバっていたものの、予定時刻になってもさっぱり搭乗が開始されず、乗れたのは出発してから30分後くらい。ATR72-600という機体。プロペラ機だ。

その後なかなか飛ばず、結局1時間くらい遅延し、ミティリニ空港に着いたのは15時半ごろ。トルコ行きのフェリーは18時に出航するため、この島の滞在時間はわずか2時間半となってしまった。

 


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空港に書かれたマークが、ちょっと怒ってるようにも見える。

この島にはもちろん鉄道はない。多分バスはあったのかもしれないが、面倒で調べる努力を怠った。8km程度だったので、定刻に着いていたら歩いていたかもしれないが、無難にタクシーに乗った。しかし私は吝嗇家(りんしょくか=ケチ)なので、もちろん相乗りを狙った。何組かに声を掛け、一緒にタクシーに乗らないかを持ちかけた。その後ギリシャ人マダム3人組からオッケーが出たため、無事乗って市街を目指した。
最終的にマダムに金なら要らないよ、と言われて申し訳なくなったが、金欠なので有り難く受け入れた。タダで市街まで出れてしまった。

 


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レスボス島の中心地、ミティリニ着。人もまばらで静かな港町。建物はしっかりとヨーロッパみが溢れている。レスボス島は沖縄本島よりも大きい島だが、人口は10万人もいない。中心部のミティリニには、3万人ほどが住んでいるとのこと。2時間程度しか船までの時間がないため、テキトーに街歩きをして時間を潰した。

 

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カフェの屋外席で軽食を取っていると、ガキンチョが何やら近づいてきて、手を差し出してきた。乞食である。ギリシャ本土でも似たような乞食が居た。ヨーロッパの中でも貧しい国なのだろうか。私はパンをちぎって差し出したが、それを受け取ろうとはしない。どうやらお目当ては金銭らしい。流石にそれは渡す気は起きないので、ガン無視キメこんだ。

 


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やることもあまりなかったので、早めに港へ。港は柵があり、パスポートコントロールを通過しないと入れない仕様であった。近くの露店で軽くお菓子や酒を買い、ヌルッとギリシャを出国することとなった。港はギリシャ国外という扱いで、免税店もあった。船での出国は初めてであり、新鮮であった。

 


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ヨーロッパ圏の入出国印は、鉄路、陸路、空路、海路でそれぞれ乗り物のマークが異なっており、ハンコをもらう楽しさもあった。印字も濃くて良い。(たまに他の入出国印と被されて押されたり、順番度外視で変なとこに押されたり、印字が薄くて残念な時もあるが...)


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おそらくこれだろう、という船を発見。しかし思っていたよりも小さくて驚いた。瀬戸内海のカーフェリーくらい小さい。昨日乗れなかったピレウスからミティリニ行きのフェリー並にデカいと予想していた。そしてトルコの旗が掲げられている。トルコ側の船なのかな?

もう乗れそうな雰囲気であったので、関係者らしき人に話しかけ、船に乗車。ネットで購入(20€くらいだったかな?)をしたので、メールを見せただけでオッケーであった。まだ中は空いている。せいぜい1、2時間の乗車のため、椅子とテーブルのみ。一応売店もある。飲み物や軽食を提供していた。ユーロで値段が記載されていたが、トルコリラでも払える気がする。

トイレは外にあるようなので、離席して外に出ると、驚きの光景が。

 

 


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超キツキツ!!

 

ミラー開けただけで隣の車と当たってしまうほどに近いキワッキワで駐車してある。限られた船内で可能な限り車を載せている。職人技と言った感じだ。ぶつかりそうでこちらが不安になるレベル。

 

 

定刻になり18時出航。人も増え、満席近くなった。酒とポテチを食べて時間を潰し、甲板に出ると、タバコを吸う人々の背後には車、そして大海原が広がっているというなかなか見ない景色であった。キツキツすぎる...マイカー(ないけど)持ってたら絶対並べたくない...ぶつかりそうでこわい


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せいぜい1、2時間なのでTwitterをいじいじしてたら、あっという間に着いた。


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先にギュウギュウの車らが出庫、その後に人が陸地に降り立つ。これは全世界共通かな?トルコ側のイミグレは降りた人間が一斉に集結するため、意外と並んだ。だいたいトルコ国籍、たまにギリシャ国籍のパスポートだが、1人だけ日本のパスポートの違和感(海外のマイナー国境あるある)

 


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変な場所に入国印を押され発狂しながらも、無事トルコのアイワルク港より入国。船が欠航するというトラブルはあったものの、これで当初の目標であった、ギリシャから船でトルコに抜けることは成功した。タイトル回収。

 

時刻は20時。イスタンブール行きの夜行バスは0時半だが、やることもないので少し街を歩いた後、テキトーに飯屋へ。トルコリラはまだ余っていたので、換金場所を探す手間は省けた。アイワルクのB級グルメらしいアイワルクトースト(Ayvalık Tostu)を食べた。

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アイワルクのバスターミナルの場所を見ると、なんと市街から5kmほど離れた国道沿いみたいな場所。海外のタクシーはボラれる可能性もあり嫌いなので、時間もあるためテキトーに歩いた。そうしたらゼロ円だし(ケチ)

 

途中街並みをカメラで撮ってたら、高校生くらいの人にちょっかいをかけられ、トルコ語で捲し立てられ、帽子を盗られたが、5分後くらいにまたやってきて帽子を返してきた。何だったんだ...

市街を外れ、街灯すらない道を歩いていたら、大量の犬の吠えが聞こえてきて焦ったが、おそらく柵の中にいた為助かった。海外の犬は気性が荒すぎてダメ。

 


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22時ごろ、アイワルクバスターミナルに到着。トルコ語でバスターミナルはOtogar(Otogarı?)、オトガルと呼ぶようだ。

建物の中は全体的に薄暗かった。一応軽い売店もあったが、広い建物の割にがらんどうだ。椅子が中にあるものの、0時ごろになるとバスを逃さないか不安で常に外で張っていた。

 


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出入り口に権利的に怪しいUFOキャッチャーもあった。絶対ダメなヤーツ。

 

乗るバスは0030、結局0020頃にバスはやってきた。予約の明細に書かれていたバス会社とも一致。スマホの予約控えを見せたら乗れた。バス会社から予約しようとしたらトルコの番号を要求されたため、予約には12Goを用いた。660₺(≒3500円)であった。現地で買ったらもう少し安い気もするが、まあいい。イスタンブールまでは、少し海沿いを遠回りするようで、500kmほど。到着時刻は1030予定であった。

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USBポートもあり、Wi-Fiもあった。寝てたらイスタンブールまで行ける。トルコは高速バスが充実しておりありがたい。長旅の疲れからか不幸にも爆睡、快眠であった。全然苦とならず朝を迎えられた。

 

結局着いたのは9時半手前。予定よりもイスタンブールのバスターミナルに早く着いた。

 


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軽いショッピングモールと合体しているようで、賑わいを見せていた。トイレは1₺(≒5円)だが有料。交通カードが使える自動改札付きであった。

ここはイスタンブールメトロのOtogar駅と直結しており、アクセスも良い。メトロに乗ってバスターミナルを後にし、ちょこっと観光もし、IST(イスタンブール国際空港)から無事日本へと帰国した。ISTまで行く路線、どこかしら延伸して欲しい...(2023年現在の段階だと2回乗り換え必須)

 

 

 

ピレウス-ミティリニ行きのクソデカフェリーでエーゲ海を渡ることが出来なかったのは残念だが、無事海路国境を使用することが出来たのでヨシ!皆はこのようなトラブルを引き寄せないように旅行しよう!

 

おわり

 

ギリシャから船でトルコへ抜けたい!!前編

どもども。えーてるです。今回は9月上旬、ヨーロッパ旅行中のお話。

 

普段は日本国内で郵便局巡りをしてるけど、最近は海外にお熱です。今後とも海外旅行記が続くと思われます。

 

ついった:@tel_cellphone

自己紹介ブログ:はてなブログを開設してみました - ether2klyのブログ

 

 

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皆さんは旅行する時、どのようなルートで回るだろうか?色んな回り方があると思うが、無難なのは往路も復路も同じ交通手段。JRなら600km以上の区間なら、往復割引もあったりする。

しかしながら、行きと帰りで同じルート、というのは少し勿体無いというか、味気なくないだろうか?(逆張りオタクのつもりではない)

 

例えば、行きと帰りで違う空港から帰る、国内に関しては行きは飛行機帰りは新幹線、逆もまた然り。長距離フェリーを使ってゆっくり帰る、などと言った手段もあるだろう。新門司から横須賀とかね。

とは言えど、海外の場合は往復で航空券を取ると、片道よりも安いことが多い。故に私は、日本からトルコの往復航空券を購入した。オイオイ、行きと帰り同じじゃねえか!というツッコミは受け入れよう。そこは認める(だって高いんだもん)

詳細な内容は以下のブログで閲覧できるので良ければ。

4万円で日本からトルコへ - ether2klyのブログ

 

で、トルコ(イスタンブール)からどのように旅をし、またイスタンブールに戻ってくるかが今回のポイント。例えば、ひたすら陸路移動して、最終日に飛行機でイスタンブールに戻り、帰国。という発想もあれば、逆もあり得るだろう。一方で陸路で一筆書きをするを描くように移動して、再びイスタンブールに別ルートから戻る、という手段もある。詳細な移動は割愛するが、私は前者と後者をいいとこ取りするような動き方を選んだ。行きはイスタンブールから夜行列車でブルガリアに行くことにより、トルコを脱した。(ブログ参照)

夜行列車でトルコからブルガリアへ - ether2klyのブログ

 

結局何が言いたいかというと、帰り道は遠回りしたくなるということだ。ちなみに私は乃木坂46のファンでも何でもない。

 

ギリシャからトルコに行くには?

ギリシャの首都、アテネからイスタンブールに戻る手段を考えよう。

  • 飛行機
  • 陸路移動(鉄道、バス)

 

飛行機、これが一番シンプルで楽なのだが、お財布に悪い。そしてあっという間に着いてしまうので移動の旅情、というものは少し減る(個人的にね)

陸路に関しては、今回の旅で散々バスに乗っている。(ソフィア🇧🇬→スコピエ🇲🇰→プリシュティナ🇽🇰→ティラナ🇦🇱→ポドゴリツァ🇲🇪)

鉄道があれば極力鉄道で国境を跨ぎたいものだったのだが、ソフィア-スコピエには鉄路はなく、スコピエ-プリシュティナは鉄路はあるものの、運休中。ティラナに関してはそもそも首都に行く鉄道が廃線になっているほどオワコンっぷり。

 

そしてアテネからイスタンブールのバスは一応存在するようだが、所要時間16時間。鉄道の16時間なら苦ではないが、バスの16時間は流石にお尻が二つに割れてしまうだろう。いやもう割れてるんだが

列車に乗るのは好きなので、鉄路で行けるのならばそれでも良いのだが、ギリシャからトルコに行く鉄路もないようで?移動するにもテッサロニキまで5時間ほどかかるし、夜行列車ぽいのも今はないようだった。

船!!これだ。長距離フェリーは日本でもそんなに経験がないし、何より海外の長距離フェリーはせいぜい関釜フェリーくらいしか乗ったことがない。これは半分日本だけど。船旅は陸路とはまた違った味わいがある。船で向かうとしよう。

 

ギリシャも島が多い。エーゲ海に、神さまが運んでいた陸地をこぼしてしまった(←は?)とも形容できるほどに、島が散りばめられている。

調べるとギリシャの島の数は3300ほど。長崎県の3倍ちょいある。こんだけ島があるならば、長距離フェリーもあるのではなかろうか?という安直な発想。

あまり世界史を学んでこなかったので把握していなかったが、どうやらトルコとギリシャの仲はあまりよろしくないらしく?船でギリシャ本土から直接トルコ本土に行くフェリーは存在しなかった。

しかし、島嶼経由でトルコに行く手段はある様子。

見たところ、エーゲ海に浮かんでいる島は殆どギリシャの島。トルコ本土に限りなく近い島でも、ギリシャな場所が多い。そのあたりの離島からならば、トルコに行く船が存在しているようだ。

 

パッと調べた感じ、国際フェリーは以下の通り(リサーチ不足で、もしかしたら他にもあるかもしれない)

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このように、トルコに限りなく近い島々から国際フェリーが出ている。つまり国際フェリーといえど、1、2時間で着いてしまう。

その島々に行くフェリーは、半日以上かかるものもあったりするが、今回はちょうど夜行便のある2番目の区間、ヒオス島経由でトルコに戻ることを試みた。ヒオス島からはトルコのチェシュメという場所に船は1日2便出ており、そこからバスに乗れば、大きな都市、イズミルに抜けれるという算段だ。

 

ギリシャ本土から出る船は、隣の港町のピレウスという場所から出るようだ。巨大なフェリーターミナルがあり、様々な離島行きフェリーが毎日運行されている様子。

参考にしたサイトはferries.jpDirect Ferriesあたり。船版skyscannerみたいな感じ?これで軽く調べ、その船を運行する会社のホームページよりWeb予約を試みた。

 

日曜の罠

日曜という曜日は、いい時もあれば悪い時もある。

この時は悪い時だった。ヒオス島からチェシュメに行く船はあるのだが、ピレウスからヒオス島に行く夜行フェリーが日曜だからか存在しなかった。他の曜日では出たので原因はおそらく日曜日。計画練り直しとなってしまった。

 

Take2

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ヒオス島経由のルートを断念し、一番上の赤線のレスボス島経由とした。ピレウスからレスボス島、レスボス島からトルコのアイワルクという街に着ける。アイワルクからは夜行バスでイスタンブールに抜けるという算段。こちらならピレウス日曜発の夜行便が存在したため、これで決定。海外の長距離フェリーはせいぜい関釜フェリーの星希(ソンヒ)号くらいしか乗ったことがないため、楽しみであった。

3つも公共交通機関を乗り継ぐため、きちんと点と点が線でつながり、綺麗に帰れると良いのだが...

 

運行会社のHELLENIC SEAWAYSのWeb上で

9/10 Piraeus 2000発

9/11 Mytilene 0735着(レスボス島)

の夜行フェリーを予約。2等雑魚寝で53.5€(≒8500円)

学割あったっぽいけど、日本の学生に適応されるかわからんかったのでスルー。

わくわく。

 

当日


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どうせクソデカ船だろうし、早めに着いておこうかなということで、アテネ市街で一通り観光を終え満足した私は17時ごろ、ピレウスに到着。アテネからピレウスはメトロ、ギリシャ国鉄、トラム(+バスもあるかな?)と様々な行き方がある。左が地下鉄駅、右はギリシャ国鉄ピレウス駅である。無難にメトロを使うといいだろう。アテネのメトロは24時間券が安くておトク。

そしてピレウスに着いて驚愕した。

 


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港が!!デカすぎる!!!!

めちゃくちゃデカい船がそこら中にいる。島国である日本だが、こんなに大きな船が何隻も一堂に介する港はないだろう。どうやら船着場も番号が振られているものの、一つ一つが遠い。例えば1番乗り場から6番乗り場に行こうとしても、徒歩10分はかかる、そんな規模だ。

各乗り場ごとに切符売り場が用意されており、運行する船会社と同じマークを見つけて話しかけると、「その船はE2乗り場。あっちへ行くとある。」的なことを言われたのでとりあえず走る。こんだけデカい船だと、60分前に受付締切とかもあるような気がして、規模のデカさによりその乗り場まで10分以上歩いていたので、半ば間に合うか焦っていた。

 

ダルストーリーは突然に

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本当にあってるのか?と思いながら向かっていると、ΧΙΟΣ(ヒオス)-ΜΥΤΙΛΗΝΗ(ミティリニ)の文字が。乗る船らしいものも見えてきた。切符売り場では人だかりができていた。

 


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おお、これが乗る船か?凄くデカいし、ワクワクしてきた...!早く乗りたいぜ!

 

ネット上で買った切符だけで乗れるのかも心配だったので、一応皆並んでいる窓口に並んで確認をしてみる。なんだか客が騒がしい。そんな光景をよそに、順番待ちして受付に。Gmailに送付された予約の画面を水戸黄門ばりに見せつけた。すると係員から、驚きの言葉を聞くこととなる。

 

 

The ship won't leave today.

 

 

きょ、今日は船が出ないだとぉ!!??

はい??????え????明日その島からまた船乗って、トルコに抜けるつもりだったのに?明後日は帰国便のフライトあるし、これ以上滞在日数伸ばせないが??どうする家康!!!!

 

つづく