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経済制裁下のロシアで便利なもの

どもども。えーてるです。

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色合いもロシアに寄せた、それっぽいサムネイル。

 

2023年11月、経済制裁が行われている上でロシアに行って、便利だと感じたものをまとめた。

 

 

経済制裁とは?

具体的に経済制裁とは、何が行われているのだろうか?

経済、貿易方面で言えば、半導体等の戦略物資のロシアへの輸出停止や、ロシア産資源の輸入の停止。他国と貿易が制限されることにより、ロシア国内でやりくりしていかなくてはならなくなる。

金融面ではロシアの個人・企業・銀行(中銀含む)の資産凍結や一部銀行の国際決済網からの排除などが挙げられる。 制裁は、ロシアの物資・戦費調達を困難にし、経済・金融面から戦争を続けることを難しくさせることを目的としている。しかしロシアもロシアで国力はあるため、これで戦争をやめざるを得ない状況になることにはならない。あくまでも戦争をやめよう、というメッセージ性が強い西側諸国の行動である。責任倫理よか、心情倫理が強い。

 

具体的な観光客が被る実害としては、やはりロシア国外で発行したクレジットカードが使えないことだろう。他にも、РЖД(ロシアの鉄道会社、日本でいうJR的な)の公式サイトがロシア国外から閲覧できないのも不便である。(こちらは経済制裁というよりかは、ロシアが独断でやっているものだが)

そして日本の場合、日本からロシアに郵便物が送れなかったり、飛行機の直行便が休止しているなど、日本国民はロシアに行きにくい状況となっている。(わざわざこのご時世に行く物好きの場合、第三国へ迂回して行く必要がある)

ちなみに、ダメ元でロシアから手紙を日本の実家宛に送ってみたのだが、面白いことにこれは届いた。郵便物に関しては日本からロシアはダメ、ロシアから日本はOKという面白い現象が起きている。どういうルートを経由して届いたのかは気になるが。

 

 

 

さて、本題に移ろう。実際にロシアを旅行し、便利に感じたものは次の通りだ。

 

SIMカード

フリー素材と見せかけて、私が自分で撮った写真。

eSIMではなく、物理的なSIMカードをおすすめする。1、2泊程度ならばeSIMでも良いかもしれないが、わざわざビザ必須のロシアに入国しておいて即刻出国する人間はあまり居ないだろう。仮にもし居たらイミグレでめちゃくちゃ怪しまれそう。

そもそも私のスマホはahamoで契約されているため、日本人がおおよそ行くとされる国ではだいたいそのまま使える。海外によく行く旅行者は、ahamoをおすすめしたい。ただし15日以上の旅行をする場合、帰国するまで海外では通信速度が128kbpsとなるため気をつけたい。

ahamoのおかげでロシアでも使えはした。しかし都市間の移動の何もない地域では、現地のSIMカードの方がahamoと比較すると電波の入りが良い。(私はそう感じた。気のせいだったらごめんなさい)

そして物理SIMの最大の利点、その国の電話番号(ロシアは+7)を所持できる。後に記すが、国内で使用できる口座を持てたり、РЖДの会員登録(Web上で切符を買えるようになる)など、何かと便利なものを使おうとする場合に電話番号を使用する機会が訪れる。なくても旅行は出来るが「あったらいいな」という感じ。小林製薬と一緒である。

 


私が購入したのは街中にある携帯キャリアのショップ。ロシア全土をカバーする携帯電話サービスのブランドは、

  • Билайн(ビーライン)
  • МегаФон(メガフォン)
  • МТС(英語だとMTS、ややこしいね)
  • Tele2

の4つが主となる。これらのいずれかでSIMを購入すると良いだろう。各社のSIMの値段比較は調査しなかったため分かりかねるが、私はМТСが混んでいため、МегафонのYota(2023年にМегафонに買収されたらしい)でYota simを購入。Yotaのロゴは棒人間が逆さになったような形をしている。35GBで350₽(≒600円)だったので安い。ロシアでは一応ahamoも使えるため、普段は寝かしているサブ端末にSIMを挿入することとした。スマホ2台持ち状態である。


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もし電話番号がわからなくても、テキトーに日本の自分の番号にかけたら分かる。電話に出なければ金は取られない。

スマホが1台の人は、既に入っているであろう日本のSIMカードと購入したものを差し替え、日本のSIMカードは大切に帰国するまで保管する必要がある。

 


Мирカード

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ミールカード。日本語で調べると大学生協のお食事カードみたいなよく分からんものが出てくるが、それではない。ロシア国内で普及している決済システムである。VISAとかmasterとかそういうヤツのロシア版。

2022年に始まってしまったロシアのウクライナ侵攻に伴い、ロシア国内では国外で発行されたクレジットカード等が使用できない。つまり、外国人旅行者は海外キャッシングやカード決済をすることができない。そこで登場するのがこのмирカード。制裁が起きたからか、外国人でも容易に作成が可能であり、殆どの店でこのカードで支払いが出来た。作成に必要なものを列挙する。

 

  • パスポート
  • ビザ(日本国籍なら入国時必須なので持っているはずだ)
  • 入出国カード(イミグレで渡されるはず)
  • +7の電話番号とスマホ
  • レギストラーツィヤ(滞在登録カード)

 

上2つは当たり前として、3つ目は入国時に渡されるはずである。仮に“渡されなかった場合”は宿泊を断られる恐れもあり、出国時に確実に面倒なことになるので絶対に聞こう。

+7の電話番号は、先に述べた、eSIMではなく物理的なSIMカードを購入するとついてくる。カードを作る際、何度かSMS認証があるため、必須である。

 

最後に関しては、ロシア国内では入国してから1週間以内に滞在登録(通称レギ)というものをする必要がある。通常、初回宿泊時にホテルが書いてくれるものだが、安いところだと書いてくれないホテルもあるらしい?書かずに1週間が経過すると、ホテルに泊めてもらえないケースもあるため、気をつけたい。

口座を作るならば、レギを入手してから作るのが良いだろう。

そしてСбербанкのアプリをインストールする必要があるため、スマホも必須。アプリで残高確認、決済履歴、送金なども出来る。


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特定の店(チェーン店とかかな)では専用のアイコンも出たりしていた。こういうちょっとしたデザインすき。

私は初日、機内泊だった為、2日目時点でレギはまだなかったが、ユジノサハリンスク市内のСбербанкですんなり作れた。登録した電話番号に決済履歴のsmsも来るし、アプリで即反映されるのでわかりやすくて便利であった。同じСбербанк同士の口座なら送金もできる。別日にВТБで作れるか試したが、レギの書かれた日数から数日が経っていた為、こちらとしては作ってあげたいが作れないと言われた。レギを書いてもらった翌日に銀行に作りに行くのが確実だろう。

 

流れとしては、まず整理券を取り、呼ばれたら「Я хочу банк карта(銀行カードほしいよ~)」的なことを言ってパスポートやら入出国カードやら諸々の書類を渡す。ロシア語での会話ができるわけではないので、翻訳を介しながらお願いした為、話せる人ならスムーズであろう。私は自分のスマホを日→露翻訳で情報を伝え、職員側には露→日翻訳にしたサブ端末を渡し、それで会話をしていた。

 

ある程度はパスポートから情報を取ってくれるため、私がやるべきことはそこまで多くない。ロシアの電話番号の入力(何度かSMS認証アリ)、スマホアプリログイン時に必要なPINコード5桁と、ATMでカードを使用する際の暗証番号4桁の登録。

 

そしてデビットカードを作るための値段についてだが、料金形態が2通りあるようで、

月額230₽(≒400円)か、一括で1890₽(≒3200円)を支払えば、今後の月額料金は免除される方式であった。

私は月額は面倒なので一括で支払った。正直今後ロシアに来ることがないのならば、月額方式にして口座から金を抜いておけば、特に料金は請求されず、1ヶ月無料で使えると思われる。その後固まるかは知らんが。(同行者は請求されなかったと言っていた)

カードは即日発行なので、外国人には非常にありがたい。



 

Yandex map

中国では百度地図というものがGoogle mapの代わりに使用されているのと同じような感じで、ロシアで地図で何かを調べる際は、このヤンデックスマップというアプリが主流、便利である。バスの乗り換え案内がとてもわかりやすい。言語は英語でも使えるのが百度地図よりも有能ポイント。またストリートビュー的なものもあり、Googleよりも更新頻度が高くて良い。


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ちなみに鉄道を調べるならYandex train(写真右)というアプリもわかりやすくて良い。アプリなのでブラウザよりも動作が軽く、ロシア国外からも閲覧が可能。

 

 

РЖДのスマホアプリ

ロシア全域の鉄道輸送を担うРЖД(RZD)。アプリにしろ、ウェブサイトにしろ、ロシア国外では全く見れないのが玉に瑕であるが、列車の情報が見やすい。また各指定席の空席状況も閲覧が可能であり、カード決済でネット購入もできる。今現在はロシア国外のクレジットカードでは決済出来ないが、мирカードがあれば決済が可能。мир万歳。

駅で近郊列車の切符を買おうにも行列...乗りたい列車に間に合わない!と言った時でも、ネットで買っておけるのは非常に便利である。有人駅から無札で乗車した場合、通常運賃にいくらか上乗せされて請求される為、ネットで事前購入できるというのはありがたい話である。


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購入したeチケットはQRコードが表示される為、それを見せればOK。どうせ殆どの乗車券はレシートなので大差ないだろう。ユジノサハリンスクからノグリキの夜行に乗った時だけ、ちゃんとした乗車券であった。

 

 

Google翻訳

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現代っ子旅行者にはこれは不可欠。英語圏以外の国では幾度となくお世話になっている。カメラで写真を撮ったものを翻訳してくれたり、現地の方に喋らせてそれを翻訳させることもできる。スマホがなかったらとてもじゃないけど海外旅行なんてできない。スマホがなかった時代の海外旅行者には尊敬の念しか抱くことができない。ロシア語ももっと勉強しないとね。

 

 

 

 

こんなものだろうか。正直Мирカードを主として話すつもりであったので、これとスマホがあれば、経済制裁下でもロシア旅行は困らないと思う。現代に於いて、スマホは必須だね。日本でもスマホなかったら生きてけないや...

 

 

おわり