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旅行記が主になると思います。

ギリシャから船でトルコに抜けたい!!後編

どもども。えーてるです。今回は9月上旬、ギリシャからトルコに抜けるお話の後編。前編を見てない方は先にそちらを見ていただきたい。(ネタバレになっちゃうからね!)

 

前編:

ギリシャから船でトルコへ抜けたい!!前編 - ether2klyのブログ

 

普段は日本国内で郵便局巡りをしてるけど、最近は海外にお熱です。今後とも海外旅行記が続くと思われます。

 

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前回のあらすじ

 

切符売り場の職員に言われた衝撃的な言葉、それは

 

The ship won't leave today.

 

今日は船が出ない、とのお知らせであった。状況を受け入れ難く、更に言及すると、どうやら波が高い(時化?)らしく欠航とのこと。明日は運行すると思うとは言われたが、いやいやいや...


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時は2023年9月10日、時刻は18時半。乗る予定だった20時発のレスボス島(ミティリニ)行きのフェリーが欠航。そして9月12日にイスタンブールからのフライトで帰国予定。さてどうする家康。

宣告を受けてから少し経ち、残念ながらエーゲ海を航行する夜行フェリーには乗れないという事実を受け入れた。そして全額クレカに返金対応をされた。普通に楽しみだったので悔しい。

そして何より、代替策を考えねばならない。

代替策が何個か思い浮かんだが、箇条書きにしてみよう。

 

 

主な選択肢は3つに絞られた。まずは一つ目。これは理論上余裕ではあるだろうが、前日の航空券など割高であろう。お財布が劇場版名探偵コナン天国へのカウントダウンを迎えてしまう。

次に二つ目。これは一番安くいける手法ではあるが、16時間バスに乗車という苦行。けつわれ確定。

最後に三つ目、元々行く予定だったレスボス島に飛び、事前に予約済の国際フェリーと夜行バスをそのまま活かす帰り方。値段は一つ目と三つ目の中間くらいであろう。

 

正直、二つ目と三つ目でかなり悩んだ。ブログではまだ書いてはいないが(いつかは書く)200€ほど私はこの旅行で盗まれており、これ以上金を使いたくないというのがあった。

バスで移動となった場合、既に元々予約していた船もバスも乗る30時間を切っていたため、返金もされずに切るという形になり、それもそれで歯痒かった。

結局、私は船で国境を跨ぎたいという当初の目的を捨てきれなかった。レスボス島(ミティリニ)までの飛行機が取れるか確証がないので、とりあえずアテネ地下鉄に乗り、アテネの長距離バスが出るターミナル方面の駅を目指しながらも、スマホと格闘。何度かカードが弾かれキレそうになりながらも、航空券を確保できた。GQ302便、ATH1340→MJT1440、96€(≒15000円)。その後の交通手段は予約済みなので、まあ許せる値段かなと妥協した。離島も行けるし、国際フェリーも乗れるし、バス16時間けつわれ確定演出よりは良い選択だったと言える。


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図らずもアテネにもう一泊することが確定し、昨夜泊まったのと同じZeus Hostelというカッコいい名前のドミに宿泊。13.5€(≒2100円)

 

翌日

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アテネ市内はパルテノン神殿やら有名どころは昨日観光していたため、適当に市街をぶらつきながら郵便局から日本に手紙を送るなどした。送るにあたり本屋や文房具屋ローラーをしたのだが、絵はがきは見つからず。結局売っていた封筒で妥協した。

 


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一昨日アテネ空港から入国した際はメトロで市街まで行ったが、今日はギリシャ国鉄経由で行ってみた。車両はシーメンス製の綺麗なヤツ。デジロとか言ったかな?違ったらすまん。

 


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40分ほど揺られ、空港着。思えば同じホームから異なる会社の列車が出ていたのね。例えるならりんくうタウン駅みたいな感じ。

やはり空港に鉄道が直結しているところは楽でいいね、タクシーの勧誘もウザくないし、何よりわかりやすい。

 


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アテネ国際空港の案内には知らない行き先がいっぱい。国内外混在しているため見にくいが、私が乗るやつは一番右下のMitilini行き。やはり一番多いのはエーゲ航空(Aegean airline)かな。

昼を食わずに早めに来てしまったため、飲食店が食べないかい?と匂いで誘ってくる。しかしながらヨーロッパの空港の物価は頭がおかしいほどに高い。500mlペットボトルが500円するレベルには高い。グッと堪えた。

 


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かなり余裕を持って乗り場でスタンバっていたものの、予定時刻になってもさっぱり搭乗が開始されず、乗れたのは出発してから30分後くらい。ATR72-600という機体。プロペラ機だ。

その後なかなか飛ばず、結局1時間くらい遅延し、ミティリニ空港に着いたのは15時半ごろ。トルコ行きのフェリーは18時に出航するため、この島の滞在時間はわずか2時間半となってしまった。

 


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空港に書かれたマークが、ちょっと怒ってるようにも見える。

この島にはもちろん鉄道はない。多分バスはあったのかもしれないが、面倒で調べる努力を怠った。8km程度だったので、定刻に着いていたら歩いていたかもしれないが、無難にタクシーに乗った。しかし私は吝嗇家(りんしょくか=ケチ)なので、もちろん相乗りを狙った。何組かに声を掛け、一緒にタクシーに乗らないかを持ちかけた。その後ギリシャ人マダム3人組からオッケーが出たため、無事乗って市街を目指した。
最終的にマダムに金なら要らないよ、と言われて申し訳なくなったが、金欠なので有り難く受け入れた。タダで市街まで出れてしまった。

 


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レスボス島の中心地、ミティリニ着。人もまばらで静かな港町。建物はしっかりとヨーロッパみが溢れている。レスボス島は沖縄本島よりも大きい島だが、人口は10万人もいない。中心部のミティリニには、3万人ほどが住んでいるとのこと。2時間程度しか船までの時間がないため、テキトーに街歩きをして時間を潰した。

 

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カフェの屋外席で軽食を取っていると、ガキンチョが何やら近づいてきて、手を差し出してきた。乞食である。ギリシャ本土でも似たような乞食が居た。ヨーロッパの中でも貧しい国なのだろうか。私はパンをちぎって差し出したが、それを受け取ろうとはしない。どうやらお目当ては金銭らしい。流石にそれは渡す気は起きないので、ガン無視キメこんだ。

 


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やることもあまりなかったので、早めに港へ。港は柵があり、パスポートコントロールを通過しないと入れない仕様であった。近くの露店で軽くお菓子や酒を買い、ヌルッとギリシャを出国することとなった。港はギリシャ国外という扱いで、免税店もあった。船での出国は初めてであり、新鮮であった。

 


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ヨーロッパ圏の入出国印は、鉄路、陸路、空路、海路でそれぞれ乗り物のマークが異なっており、ハンコをもらう楽しさもあった。印字も濃くて良い。(たまに他の入出国印と被されて押されたり、順番度外視で変なとこに押されたり、印字が薄くて残念な時もあるが...)


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おそらくこれだろう、という船を発見。しかし思っていたよりも小さくて驚いた。瀬戸内海のカーフェリーくらい小さい。昨日乗れなかったピレウスからミティリニ行きのフェリー並にデカいと予想していた。そしてトルコの旗が掲げられている。トルコ側の船なのかな?

もう乗れそうな雰囲気であったので、関係者らしき人に話しかけ、船に乗車。ネットで購入(20€くらいだったかな?)をしたので、メールを見せただけでオッケーであった。まだ中は空いている。せいぜい1、2時間の乗車のため、椅子とテーブルのみ。一応売店もある。飲み物や軽食を提供していた。ユーロで値段が記載されていたが、トルコリラでも払える気がする。

トイレは外にあるようなので、離席して外に出ると、驚きの光景が。

 

 


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超キツキツ!!

 

ミラー開けただけで隣の車と当たってしまうほどに近いキワッキワで駐車してある。限られた船内で可能な限り車を載せている。職人技と言った感じだ。ぶつかりそうでこちらが不安になるレベル。

 

 

定刻になり18時出航。人も増え、満席近くなった。酒とポテチを食べて時間を潰し、甲板に出ると、タバコを吸う人々の背後には車、そして大海原が広がっているというなかなか見ない景色であった。キツキツすぎる...マイカー(ないけど)持ってたら絶対並べたくない...ぶつかりそうでこわい


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せいぜい1、2時間なのでTwitterをいじいじしてたら、あっという間に着いた。


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先にギュウギュウの車らが出庫、その後に人が陸地に降り立つ。これは全世界共通かな?トルコ側のイミグレは降りた人間が一斉に集結するため、意外と並んだ。だいたいトルコ国籍、たまにギリシャ国籍のパスポートだが、1人だけ日本のパスポートの違和感(海外のマイナー国境あるある)

 


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変な場所に入国印を押され発狂しながらも、無事トルコのアイワルク港より入国。船が欠航するというトラブルはあったものの、これで当初の目標であった、ギリシャから船でトルコに抜けることは成功した。タイトル回収。

 

時刻は20時。イスタンブール行きの夜行バスは0時半だが、やることもないので少し街を歩いた後、テキトーに飯屋へ。トルコリラはまだ余っていたので、換金場所を探す手間は省けた。アイワルクのB級グルメらしいアイワルクトースト(Ayvalık Tostu)を食べた。

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アイワルクのバスターミナルの場所を見ると、なんと市街から5kmほど離れた国道沿いみたいな場所。海外のタクシーはボラれる可能性もあり嫌いなので、時間もあるためテキトーに歩いた。そうしたらゼロ円だし(ケチ)

 

途中街並みをカメラで撮ってたら、高校生くらいの人にちょっかいをかけられ、トルコ語で捲し立てられ、帽子を盗られたが、5分後くらいにまたやってきて帽子を返してきた。何だったんだ...

市街を外れ、街灯すらない道を歩いていたら、大量の犬の吠えが聞こえてきて焦ったが、おそらく柵の中にいた為助かった。海外の犬は気性が荒すぎてダメ。

 


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22時ごろ、アイワルクバスターミナルに到着。トルコ語でバスターミナルはOtogar(Otogarı?)、オトガルと呼ぶようだ。

建物の中は全体的に薄暗かった。一応軽い売店もあったが、広い建物の割にがらんどうだ。椅子が中にあるものの、0時ごろになるとバスを逃さないか不安で常に外で張っていた。

 


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出入り口に権利的に怪しいUFOキャッチャーもあった。絶対ダメなヤーツ。

 

乗るバスは0030、結局0020頃にバスはやってきた。予約の明細に書かれていたバス会社とも一致。スマホの予約控えを見せたら乗れた。バス会社から予約しようとしたらトルコの番号を要求されたため、予約には12Goを用いた。660₺(≒3500円)であった。現地で買ったらもう少し安い気もするが、まあいい。イスタンブールまでは、少し海沿いを遠回りするようで、500kmほど。到着時刻は1030予定であった。

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USBポートもあり、Wi-Fiもあった。寝てたらイスタンブールまで行ける。トルコは高速バスが充実しておりありがたい。長旅の疲れからか不幸にも爆睡、快眠であった。全然苦とならず朝を迎えられた。

 

結局着いたのは9時半手前。予定よりもイスタンブールのバスターミナルに早く着いた。

 


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軽いショッピングモールと合体しているようで、賑わいを見せていた。トイレは1₺(≒5円)だが有料。交通カードが使える自動改札付きであった。

ここはイスタンブールメトロのOtogar駅と直結しており、アクセスも良い。メトロに乗ってバスターミナルを後にし、ちょこっと観光もし、IST(イスタンブール国際空港)から無事日本へと帰国した。ISTまで行く路線、どこかしら延伸して欲しい...(2023年現在の段階だと2回乗り換え必須)

 

 

 

ピレウス-ミティリニ行きのクソデカフェリーでエーゲ海を渡ることが出来なかったのは残念だが、無事海路国境を使用することが出来たのでヨシ!皆はこのようなトラブルを引き寄せないように旅行しよう!

 

おわり