ether2klyのブログ

旅行記が主になると思います。

戦争中のロシアに入国@イルクーツク

ワオ「じゃ、ロシア行ってくるね~」

親「え?今ロシアいくの??」

 

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どもども。えーてるです。ブログでは専ら海外旅行関連を扱っていこうと思います。

 

ついった: えーてる (@tel_cellphone) / X

初めての方:はてなブログを開設してみました - ether2klyのブログ

 

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こんなご時世に初めてのロシア。賛否があるのはもちろん承知のこと。

2023年10月末から11月頭、10日間という短い間だが、楽しめたとは思う。

 


はじめに、私は2022年2月に始まってしまったロシアのウクライナ侵攻について、一切の支持はしていない。親露ではない。かといって反露でもない。そこで暮らす人々に罪はない。

それでも、先の見えない不透明な戦争。今はやめとけと言われたとて、いつ終わるのか?いつ終わるにしても、その間私は歳を食い、社会人になり、休みも減っていく。長い休みはこの先ニートにでもならねば取ることは難しい。

 

今回のきっかけとしては、友人がロシアに行くという話だったので、それに便乗する形でロシア行きを決定。世界最大の面積を誇る国、ロシア連邦。その中でもどこに行くか?

 

その答えは樺太サハリンである。日本国固有の領土*であり、ロシアの地名を知らない人でも聞いたことがあるのではなかろうか。領土問題で度々話に聞く場所。現在はロシアが実効支配している。2019年以前は稚内からコルサコフ(大泊)までフェリーがあったのだが、採算面でか運休、からの2020年コロナ、からの2022年にロシアがウクライナ侵攻を始めてしまい、経済制裁。復活することは難しいだろう。

コロナ禍も落ち着き、いちいち陰性証明やらワクチン証明やらせんでも出国できるようになった昨今のご時世だが、経済制裁により日本からの直行便は休止のまま。しかしながら2023年10月、何故か七尾-ウラジオストクのフェリーが登場。なんで???そしてそれは変更され、小樽-ウラジオストクになっているらしい。電話予約だけらしいし、本当に運航しているのかは誰か乗って確かめてくれ!(他力本願)

空路は依然として直行便がないまま。多くのフライトは、ロシア上空を避けて運行しているまである。ではどう行くか?答えは簡単。ロシアに行く便がある国へ行き、そこから乗れば良い。

今回私が行くことを試みたルートは大雑把に以下の通り。

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関空→北京→イルクーツクユジノサハリンスクウラジオストクハルビン→成田

 


ウラジオストクハルビンだけ陸路移動。ここは調べても情報が少なく困った。コロナ禍、経済制裁を経て、今もなおその情報が正しいのか?という疑問。無事帰れるだろうかと計画段階では不安なポイントではあったが、面白そう精神(あまり世界をナメるなよ)で行くことにした。

ビザは中国の通過ビザ(2回入国)とロシアのe-visa(1回入国)を申請。前者は通過ビザ(G)のため合計7日間(解釈が違うかもしれない)、後者はシングルのみ、最大16日間しか取れないので注意されたし。それ以上滞在するなら紙ビザ。中国ビザも取る兼ね合いで、ビザセンターにパスポートを持ってかれてしまうため、ロシアは電子ビザにした。2023年8月から、使える国境が極東他一部だけだったのが全域になり、ロシア渡航のハードルも少し下がった。ご時世的に行きにくいのは確かではあるが。写真は、背景が真っ白以外は却下される。大学の校内で自撮りした写真の背景を塗りつぶしただけでもイケた。(良いのかよ)

そして記入の際、兵役訓練を受けたことはあるか?爆弾の作り方のスキルがあるか?などワケワカラン質問が何個かあるが、全部Noでオッケー。ロシアでは海外のカードは弾かれてしまう為か、決済方法はなんと中国の会社で仲介か。CNY支払い。仲介手数料だかなんだかを請求されるので7000円ほどで割高。

ちなみに中国ビザはそれを上回る10500円、5桁もするとは思わずゲンナリ。(深圳の特区旅遊ビザでは3千円くらいだったのにね)

中国ビザの写真はとても厳しく、初めはロシアビザと同様の方法で申請したが、タテ4.3mm、ヨコ3.8mmとかいう独特な証明写真を請求されるため、おとなしくカメラのキタムラに行って撮ってもらった。項目に中国ビザとあったので、独自の規格なのであろう。髪が耳にかかっておらず、前髪を避ければ多分申請は受理される。そして死ぬほど東京のビザセンターは混むくせに、平日しかやってない。予約しても申請に4時間はかかると思って臨むべし。また取りたいとは思い難い。

中国にはビザ免除のトランジットビザなるものが存在するが、中国からロシアに行く場合、ロシアが経済制裁国だからか知らんが、制限エリア内で過ごすのみでも?なんでかビザがいるらしい。最も、航空会社のカウンターの職員の機嫌次第なのかもしれないが、同行者が以前ビザを持たずにトランジット名目で行けると踏み、中国経由でロシアに行こうとしたところ、ビザの掲示を求められ、日本国内から出れずに旅行が終了したらしい(可哀想すぎる)

故に、中国ビザは取っておきたい。となると、せっかくなのでついでに中国を観光する時間も取っておきたい。

 


ロシアの経済制裁の影響で、ロシアの航空会社ではロシア国外のクレカは使えないため、旅行会社経由で予約、サイト上で検索して購入。ちなみにskyscannerにロシア発着便は出てこないので注意。日本語も対応しているTrip.comで私は取った。料金比較等をしたいのならば、日本語対応はしていないがlowcostclubあたりのサイトだと、ロシアやベラルーシ発着の航空券も検索に出てくると思われる。

 

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いざ出国

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関空→北京大興で日本出国、中国入国。愛想の悪いジジイに押されたスタンプに絶句。流石にキレそうになった。

 

以前PKXで8時間ほど待ち時間があったため、トランジットビザを取得しようとしたが、次の飛行機までの時間が短すぎるとのことで否決されてしまった。しかし今回は正当なビザがあるのでシャバ(制限エリア外)に出れた。市街までは空港線35元か、高鉄で北京西駅まで25元。気軽に乗るなら前者だ。後者は(人民鉄路に初めて乗る場合)有人窓口でしか買えなかったり面倒な点が多い。

2日あったため、テキトーに天津にも行った。一般的観光スポットを回る一般人ムーブをかました。

ちなみに中国国内のホテルは、外国人が宿泊できないホテルも多く、注意されたし。ctripあたりで予約するといいだろう。「内宾」と書かれたホテルは外国人が宿泊できない仕様になっている。

 

初日にagodaで予約した天津のホテルは、日本の電話番号でも登録できたのに、いざフロントに行ったら外国人は泊めれないと言われて、宿なき子になってしまった。慌てて探して無事宿泊できたものの、異国の地で23時に宿なしを宣告されたら焦ってしまうぞ。

 

2日目は北京市街の2千円くらいで取れたドミ。安すぎて断られないか心配だったが、宿泊客は殆ど外国人だった。

 

そして3日目。
北京大興からのs7航空イルクーツク行きは、0535発。空港にいく始発よりも早いため、空港泊確定演出。

 


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空港には主張の強そうなモニュメントがいくつかある。

PKXは制限エリア内には充電スポットがあるが、外には見当たらず。チェックイン可能な3時ごろまで仮眠をし、そこからカウンターに並んだ。中国に来た時の便と比べ、アジア人は殆どおらず、列に並んでる時もあちこちからロシア語が聞こえ、ロシアに渡航する実感が湧いてきた。

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カウンターでは予約した時のTrip.comの控えとE-Visaの左下にあるqrコードを読み取ったら出てくるページの掲示で無事搭乗券が発券された。心配な人は印刷してこよう。

制限エリアに入る前にいつもの健康チェックを申請したが、こちらの健康チェック、なんと2023年10月末を以てサ終した。これが最後だったなんて...(今後少し楽になるぜ!やったぁ!)

 


制限エリア内に入り、5時頃まで充電乞食。しかし結局発車時間の0535を過ぎても搭乗は開始されず...

 


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実際に搭乗したのは6時ごろ。OneWorldから破門されたはずなのに、ロゴ残してて笑っちゃった。アナウンス(ロシア語と英語)でもOneWorldに加盟しています的なこと言ってた。

客が皆ケチって預け荷物にしないため、座席上の荷物入れは常にパンパンで荷捌きに時間を要し、結局1時間近く遅れて発車した。

 

どうやらサンドイッチと飲み物が支給されたらしいが、終始爆睡しており記憶がない。もし寝てたら起こして的なことを言いたかったが、そんな複雑なロシア語は話せるわけもなく。


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到着直前に目覚めて眺めた景色は良かった。


0855到着予定だったが、着いたのは0955頃。沖留めからのバスでターミナル内へ。中に入ったらもう直ぐにパスポートコントロール

 


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先に番の回ってきた友人が別室送りにされ⁉️となったが、私もあえなく別室送りにされてしまった。一応出発国の国民である中国人は特にそういった仕打ちは受けていなかったが、このご時世に日本人は珍しいからだろうか?

なんやかんやでイミグレで初めて別室に通されたかもしれない。

何しに来た?宿泊先は?ルートは?初めてのロシアか?今日何食べた?好きな本は?遊びに行くならどこに行くの?(後半三つは嘘)などなど矢継ぎ早に尋問された。先に拘束されていた友人と同じ旅程だと伝えると、そこまで多くは問われなかったが、宿泊先控え等がないと最悪某ハワイ出稼ぎ女性のように入国拒否されてしまった恐れがある。ひええ。

入出国カード(宿泊先などでの滞在登録や、出国時に必要らしい)を添えてもらい、何故か一番最初のページにピンク色の入国印が押された。紙のビザの場合、そこに入国印が押されるらしい。

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その後軽い荷物チェックと財布の中の現金を確認され、これにてロシア入国。ひとまず安堵。

 


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古めな水色のイルクーツク国際空港。隣にある国内線は新しく綺麗。この空港は市街と密接であり、過去数回着陸事故が起こっているほど、着陸がロシア国内でも難しいそうで。何事もなくて良かった。市街地までの路線図を見ていたが、ロシア語、英語の他に中国語があるのが意外だった。一応隣国だし割と来る人もいるのだろうか?確かに、空港にも中国語の掲示があった。

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市街まで行くには4番バスが良いらしく、トロリーバス待ちをしていたら、полицияと書かれた男に挟まれて歩く男性の姿が。その手元には_____手錠!?何かで捕まって絶賛連行中と言ったところか?ロシア恐ろしや。


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トロリーバス到着。本数はそれなりにある。4番でなくとも市街には行けたりする(480とか)触覚のように電線に架線がくっついている。バスの正面にはイルクーツク市章の、バブルという架空の生物が描かれている。

市街まで25₽≒40円で日本と比べだいぶ安価。

既にルーブルを持っていた友人に建て替えてもらった。多分1人だったらテキトーな銀行まで歩いていたかもしれない。空港の悪レートで両替は嫌。

 


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市内のСбербанк(ズベルバンク)に来たが、当時のレートが1USD=93RUBのところ、85.9RUBで交換することになった。後から判明したが、ズベルやВТБなど大手銀行はあまりレートが良く無いらしく、Итуруп банк(直訳:択捉銀行)などの会社だとレート通りだとか。

空港での両替は回避したものの、まだまだ旅行初心者ムーブをかましてしまった。次回行く時は覚えとこう。

 

 

バイカル湖

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イルクーツクからバイカル湖のそば一時間に一本ほどマルシュ(ミニバス)が出ているので、それに乗車。200₽(≒350円)で済んだ

1時間ちょい乗って到着。めちゃくちゃ速度出す(130km/h)割に道路の線形が良くないため、めっちゃガタガタ揺れて酔った。

 

バイカル湖の畔にある小さな街、Листвянка(リストヴャンカ)


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日本にはない発音でなかなか言いにくい。

行き止まりの集落で、端には海を臨める観覧車がある。小腹が空いていたので、何やら賑わいのある露店のそばのカフェで遅めの昼。ケバブとチェブレキという物を食べた。クソデカ餃子の皮にハンバーグが入っているような感じ。

 


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少し歩き、この地に眠る日本人墓地へ。近年再建されたようで、綺麗なのだが、細長い墓にカタカナで名が刻まれており、なんとも違和感が凄かった。また不自然な苗字もあり、翻訳をミスったと思われる名前もいくつか。

この集落の対岸に駅があり、湖岸鉄道が走っているらしいのだが、飛行機の時間に間に合わないためパス。今回の目的は樺太のため致し方なし。

 

近くのバス停からイルクーツクに戻り、市街をうろつくことに。


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バスが主流ではあるが、トラムもある。金沢通り(Улица Канадзавы)という名前の通りがあるとのことで、それを見に行った。鈴鹿市との交流?記念碑も置かれていた。

 


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通り沿いにあるお店で夕餉。ボルシチを食べようとしたが、生憎売り切れだった。代わりにАзуというウズベク?料理を食べ、その他はバブルの像やらを見物した。

 


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ロシア国内は経済制裁の影響で、コカコーラやスプライトなど、国際的に有名なブランドが多く撤退している。そのため、それらを補完する形でパチモン会社(失礼)がコーラやスプライト紛いのものを販売している。しかしなぜか、subwayだけは本家のまま生き存えていた。フランチャイズだから関係ない的なヤツだろうか。

 

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バスに乗り空港へ戻る。樺太ユジノサハリンスク行きのフライトは1時発で、この日も宿に泊まれず充電が心配であったが、コンセントを発見、めちゃくちゃタコ足配線してモバブを充電した。多分引かれてた。

s7航空はアプリでオンラインチェックインができる(国内線はできた)ため、それでチェックインしたのちにカウンターでチェックインをし、搭乗券だけ発券、飛行機に乗る際にはオンラインチェックインの画面を見せれば、航空券の券面を破られずに丸ごとお持ち帰りすることができる。(オタクって感じだけど)

 

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0時ごろに保安検査場を通過、半にはもう搭乗だった。日本から北京、イルクーツクと乗り継いで漸く、樺太に足を運ぶこととなった...実質3次離島やでこんなん...

 

長くなり過ぎたので、今回はこのくらいとする。別ブログで、戦争中のロシアで便利な旅行アイテム的なのを軽く紹介したいと思う。

 

それではまた、ネットの海のどこかでお会いしましょう。